資金調達とは~3つの方法、メリットとデメリットについて〜

悩む女性

会社を経営していくためには資金が必要です。事業を進めるための資金が十分にない場合、資金を外部から調達しなければなりません。これを、資金調達と言います。資金調達とは、事業に必要な資金を外部から調達することです。今回は、資金調達について解説します。※2020年11月16日に更新

短期資金と長期資金

資金調達をする際には必要な金額、返済期間などをもとに短期資金と長期資金のどちらで借入すべきかを考えていきましょう。

  • 短期資金とは?

    返済期間が1年未満のものを短期資金といいます。具体的には、法人税や株主配当金、賞与など毎年必要になる決算資金や、繁忙期の商品仕入れや閑散期の固定費など特定の季節に必要となる季節資金が短期資金に該当します。 また、収入の入金日より支払日が早くくる場合に必要となるつなぎ資金も短期資金となります。

  • 長期資金とは?

    対して、返済期間が1年以上のものを長期資金といいます。具体的には、土地購入、機械購入などの設備資金や、売上や仕入れ費など経営するにあたり必要となる経常運転資金などがあたります。会社を経営していくためのほとんどの費用は長期資金になります。

    返済期間が長いことはメリットですが、反対に金利も高くなります。しかし、本来は長期資金として借入すべきところを、金利を考え短期資金で借り入れると、資金を回収する前に借入金の返済日を迎えてしまうことがありますので、長期資金の借入は計画的に考える必要があります。

資金調達が必要になるケース

中小・大企業問わずあらゆる場面で資金調達されています。赤字を補填するためや運転資金の確保など様々なケースがあります。具体的に資金調達が必要になるケースについて解説します。

  • 事業を開始する時

    起業する時や新規事業を立ち上げる時には、資金が必要となるケースが多いものです。事業内容によって必要な費用に差があるものの、事業を始めたばかりであれば経営が不安定なことが多い中、家賃・光熱費などのコストが必ずかかります。

  • 事業を拡大する時

    拡大する事業の規模に応じて資金を投入する必要が考えられます。これまでの会社の資金で賄うこともあるでしょうが、資金調達で資金を確保する場合もあります。

  • 運転資金が不足する時

    資金調達には様々な方法がありますが、目的に合わせた資金調達することが大切です。ここでは資金調達の種類やメリット・デメリットをご紹介します。継続的に安定した利益があっても、なんらかのアクシデントで運転資金が確保できなくなる可能性もあります。経営状況がよくても運転資金には目を光らせておきましょう。

資産を売却して資金調達する方法

今ある資産を現金化することで資金調達をする方法です。メリットはコストが少なく素早く資金調達ができ、たとえ企業の信用度が低くても資金調達ができる点です。デメリットは現金化する資産がないと資金調達できない点と、その資産に信用力や価値がないと売却できない可能性があります。資産を売却する具体例は不要資産売却、ファクタリング、リースバックなどがあります。

  • 不動産の売却

    不要資産の売却は、事業継続に不可欠な資産以外を売却する方法です。例えば保養所、社宅のような不動産と有価証券、ゴルフ会員権などの動産があげられます。

  • ファクタリング

    ファクタリングとは、売掛金を売却する方法です。この方法は売却に手数料がかかりますが、売掛先が倒産した場合の売掛金回収リスクを回避できるメリットもあります。ただし、売掛金の取引先によっては手数料が高額になる可能性があるので注意が必要です。参考)ファクタリングとは何か?

  • リースバック

    リースバックとは、不動産、製造設備、事務機器、営業車両などの資産をリース会社へ売却し、その資産をリース契約で引き続き利用する資金調達方法です。リース契約にすることでリース代金の支払いが発生しますが、資産の売却代金が一括で入ってくるため、早急に資金調達が必要になった場合には有効な方法です。参考)リースとは?~レンタルと割賦との違い~

投資で資金調達する方法

MONEY

誰かに投資をしてもらうことで資金調達する方法です。具体的には第三者割当増資、ベンチャーキャピタルからの調達、エンジェル投資家、クラウドファンディングなどがあげられます。

  • 第三者割当増資

    第三者割当増資とは、新しい株式を発行し、第三者に売却する方法です。メリットは資金の返済をしなくていいこと、集まった資金が財務基盤の安定を図るための自己資金の強化になる点です。デメリットは株式発行により株主が増え、経営者の経営裁量が制約され、最悪の場合は経営権そのものを奪われる可能性があります。また株主に対しては収益に応じた配当金の支払い義務が生じます。

  • ベンチャーキャピタル(VC)

    ベンチャーキャピタルからの資金調達は、ベンチャー企業のみが利用できる手法です。ベンチャーキャピタルは将来有望なベンチャー企業を発掘し投資します。そして、そのベンチャー企業が上場することで収益を得る投資専門会社です。よって投資審査が厳しいと考えられます。

  • エンジェル投資家

    エンジェル投資家とは、起業する前や起業間もない企業に資金を出資する個人投資家を指します。企業のスタートアップ時には、融資を受けるための実績がなく審査に通りにくいケースがあります。従来の資金調達が難しい場合でも投資を受けられる可能性があります。しかしエンジェルは個人投資家のため、投資会社などと比較して資金調達できる金額が少ないというデメリットがあります。

  • クラウドファンディング

    クラウドファンディングは、企業自らがファンドを作り個人投資家から資金を集める方法です。インターネットで出資を募る資金調達方法で、事業計画を説明しそれに賛同する人が投資するため不特定多数から資金調達できるのがメリットです。参考)クラウドファンディングの種類

借り入れで資金調達する方法

数字

金融機関や公的機関から借入れをする方法です。借入れは期限をつけて融資を受けることで元本と利息を返済する必要があります。他の資金調達方法と比較すると調達先の選択肢が多く資金調達がしやすいと考えられます。

メリットとしては返済を滞らせなければ経営に介入されるリスクがありません。また、利息支払は損金に計上できるので節税効果もあります。デメリットは月々の返済と利息分だけキャッシュフローが圧迫されます。また、借入金は負債になるのでその分自己資本比率が下がり、財務基盤の脆弱化を招きます。

具体的には銀行、公的機関からの融資、社債の発行などがあげられます。

  • 銀行からの融資

    銀行融資は、古くからある資金調達手法です。銀行自らが貸倒れリスクを負ったプロパー融資と、対象が中小企業に限定された、信用保証協会の債務保証に基づく信用保証協会付き融資があります。信用保証協会付き融資は銀行に貸倒れリスクがないため、所定の審査基準を満たせば融資されることが多いのが特徴です。

  • 公的機関からの融資

    公的機関からの融資は、政府系金融機関(日本政策金融公庫と商工組合中央金庫)、地方公共団体の制度融資のことです。大半が中小企業を対象とした融資で銀行融資より低金利なのがメリットですが、審査項目や提出資料が多く、手続きが煩雑で時間がかかることがデメリットです。

  • 社債

    社債は企業が資金調達を目的に発行する債券のことです。機関投資家向けだけでなく従業員などの個人に向けて小口化されたものもあります。社債は償還時期がきたら利息をつけて返済する必要がありますが、資金調達したい企業にとって多くの人から資金調達できるメリットがあります。参考)社債とは何か?

まとめ

資金調達の方法には様々なものがあります。資金調達方法の種類や内容を理解し、事業形態や内容状況に合ったものを選択すると良いでしょう。

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