固定長期適合率とは?計算式と目安について
2020.11.18

固定長期適合率とは、財務分析の長期的な安全性分析の指標です。「固定比率」と同様に、固定長期適合率を見れば、会社の長期的な支払能力を分析できます。固定長期適合率は、貸借対照表の固定負債と自己資本に対する固定資産の割合を示しています。いわば、固定比率の補助的な指標です。
固定長期適合率の計算式
固定長期適合率(%) = 固定資産 ÷( 固定負債 + 自己資本 ) × 100
※固定資産: 1年を超えて現金化されずに、長期間にわたり使われる資産。
※自己資本: 株主からの出資や利益の蓄積で、返済義務がない資本。純資産ともいう。
※固定負債:返済期限が1年を超す負債。
固定長期適合率で何がわかる?
固定資産は長期にわたって使用されるものですから、借入も長期のローンであるか、もしくは返済義務のない自己資本の範囲内で投資されていないと、いずれ資金繰りが圧迫されることになります。固定長期適合率は、固定資産に投資した資金が長期資金(長期のローンと自己資本)でどれだけまかなわれているかを表すものです。
固定比率との違いとは
固定比率を求める算式では分母が自己資本のみですが、固定長期適合率を求める算式では、分母に固定負債を加えている点が異なります。
固定比率の計算式
固定比率(%) = 固定資産 ÷ 自己資本 × 100
固定長期適合率の目安
固定比率が100%を超えていても、固定長期適合率が100%以下であれば、固定資産への投資は健全であると判断できます。固定長期適合率が100%を上回っている場合は、固定資産への投資額を固定負債と自己資本でカバーできていないということで、資金繰りは危うい状況にあると見られます。
固定長期適合率まとめ
- 固定長期適合率は、固定資産が長期資金(固定負債と自己資本)でどれだけ賄われているか表している
- 固定長期適合率(%) = 固定資産 ÷( 固定負債 + 自己資本 ) × 100
- 固定長期適合率の理想は100%以下で、それなら固定資産への投資は健全。100%より高いと問題。
【記事の執筆と監修について】
この記事は、株式会社フリーウェイジャパンが執筆および監修をしています。当社は1991年に創業し、税理士事務所向けの会計ソフトの販売からスタートした会社です。2009年から中小企業・個人事業主の方向けにクラウド型の業務系システムの開発・販売を開始しました。当メディアは2012年から運営しており、会計や金融など経営に関する幅広い情報を発信しています。また、当社は本当に無料で使える会計ソフト「フリーウェイ経理Lite」を提供しており、ご利用いただければ費用をかけずに業務効率化が可能です。詳しくは、こちら↓↓
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