労働分配率とは~計算式と適正な数値を見極める方法~

2021.07.27

積み木

労働分配率とは、財務分析の生産性の指標の1つで、付加価値に占める人件費の割合を示す経営指標です。企業の生産性分析のポイントは、企業が生み出した付加価値がどこに使われているのかを見ること。労働分配率を見れば、付加価値の何%が人件費に分配されたかを分析できます。※2021年7月27日に更新

労働分配率の3つのポイント

  • 労働分配率とは、企業の生産性分析に用いられる指標の一つであり、付加価値に占める人件費の割合を示すものである。
  • 労働分配率は、以下の算式によって求められる。

    労働分配率(%) = 人件費 ÷ 付加価値 × 100

  • 労働分配率が低すぎる会社は、利益のわりに従業員の給与水準が低く、労働環境が良くない可能性があり、労働分配率が高い会社は、利益に対して人件費過多に陥っている可能性がある。

労働分配率の計算方法

労働分配率の求め方は以下のとおりです。分母に付加価値、分子に人件費がきます。

労働分配率(%) = 人件費 ÷ 付加価値 × 100

人件費とは何か

人件費とは、人に関わる費用全般です。代表的なのが給料、賞与、役員報酬、福利厚生費、法定福利費、退職金です。

付加価値とは何か

付加価値とは、労働手段を用いることで新たに付け加えられた価値のことです。労働分配率を計算する際には、減価償却費を含む「粗付加価値」を用います。

労働分配率は低ければ良い?

労働分配率が低い(付加価値に占める人件費の割合が低い)会社ほど効率よく利益を出しているという見方もできますが、労働分配率が低すぎるのも問題です。労働分配率が低すぎる会社は、利益のわりに従業員の給与水準が低く、労働環境が良くない可能性があります。

労働分配率が高すぎると利益の確保が難しい

一方、労働分配率が高い(付加価値に占める人件費の割合が高い)会社は、利益に対して人件費過多に陥っている可能性があります。従業員の給与水準は高いかもしれませんが、あまりに労働分配率が高くなると十分な利益を確保できなくなり、経営を維持していくのに必要な経費も賄えなくなってしまうリスクがあります。

適正な労働分配率を見極めるには?

たとえば、サービス業など労働集約型の業種は労働分配率が高い傾向にあります。逆に、インフラ系や機械化の進んだ製造業など資本集約型(設備集約型)の業種は労働分配率が低い傾向にあります。適正な労働分配率を見極めるためには、業界の平均値を把握し、同業他社と比較することが重要です。労働分配率の業界平均から乖離している場合、また過年度と比較して労働分配率に大きな増減が見られる場合などは、原因を確認して改善する必要があるでしょう。

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