設備生産性とは~求め方と改善方法~

更新日:2020年11月19日

設備生産性

設備生産性とは、設備(有形固定資産)を用いてどれだけ付加価値を生み出しているのかを示す経営指標です。企業の設備投資の効率性を表す指標として、主に業績評価に用いられるほか、金融機関の格付けなどにも利用されることがあります。設備生産性は、財務分析の生産性分析に用いられる指標の一つです。

設備生産性の3つのポイント

  • 設備生産性(設備投資効率)は、企業の生産性分析に用いられる指標の一つで、設備(有形固定資産)を用いてどれだけ付加価値を生み出しているのかを示すものである。
  • 設備生産性は以下の算式によって求められる。

    設備生産性 = 付加価値 ÷ 有形固定資産

  • 設備生産性を向上させるには、付加価値を増加させるか、設備投資を削減して有形固定資産を必要最小限に抑える必要がある。

設備生産性の求め方

設備生産性 = 付加価値 ÷ 有形固定資産

※付加価値:付加価値は、減価償却費を含む「粗付加価値」と、減価償却費を含まない「純付加価値」があり、ここでは「粗付加価値」を用いる。

設備生産性を改善する方法

設備生産性を向上させるには、付加価値を増加させるか、設備投資を削減して有形固定資産を必要最小限に抑える必要があります。

設備生産性と労働装備率との違い

労働装備率とは、従業員一人あたりの設備投資金額(有形固定資産)を示すもので、企業の技術水準や設備投資の合理性を分析するための指標です。労働装備率は、企業の機械化・オートメーション化の進み具合を表していますが、労働装備率を見ても設備が有効活用されているかどうかは分かりません。投資した設備が効率よく使用されているかどうかを判断するためには、設備生産性を分析する必要があるのです。

設備生産性と有形固定資産回転率との違い

有形固定資産回転率とは、土地、建物、設備などの有形固定資産の稼働状況を示すもので、一定期間で固定資産をどれだけ効率よく活用して、どれだけ売上に貢献したかを表す指標です。有形固定資産回転率の求め方は以下のとおりです。

有形固定資産回転率(回) = 売上高 ÷ 有形固定資産

有形固定資産回転率が高ければ、有形固定資産がしっかり稼働しているということです。しかし、だからと言って利益を生み出しているという判断はできません。企業が設備を活用して付加価値を生み出せているかどうかを判断するためには、設備生産性を分析する必要があります。

この記事の監修者

牛崎 遼 株式会社フリーウェイジャパン 取締役

2007年に同社に入社。財務・経理部門からスタートし、経営企画室、新規事業開発などを担当。2017年より、会計などに関する幅広い情報を発信する「会計ブログ」の運営責任者を継続している。これまでに自身で執筆または監修した記事は300本以上。

運営企業

当社、株式会社フリーウェイジャパンは、1991年に創業した企業です。創業当初から税理士事務所・税理士法人向けならびに中小事業者(中小企業および個人事業主)向けに、会計ソフトなどの業務系システムを開発・販売しています。2017年からは、会計・財務・資金調達などに関する情報を発信するメディアを運営しています。

項目 内容
会社名 株式会社フリーウェイジャパン
法人番号 1011101045361
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  • 会計・財務・資金調達に関するメディア運営
  • 中小事業者・会計事務所向け業務系システムの開発・販売
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