クラウドファンディングの種類~投資タイプと非投資タイプの特徴まとめ~
2018.06.26

従来型の投資とはまったく違った観点で投資や資金調達に挑戦できる、クラウドファンディングには、いくつかの種類があります。今回はそれぞれの特徴をまとめました。これからクラウドファンディングでの投資活動や資金調達を検討している企業様や個人事業主様は、ぜひ参考にしてみてください。※2018年6月26日に更新
クラウドファンディングに関する基礎的な知識
まずは、クラウドファンディングに関する基礎知識を紹介します。
不特定多数が関わる資金調達方法
クラウドファンディングとは、資金調達をしている人や企業に対し、インターネットを通じて不特定多数の人々が資金提供する方法を指します。「クラウド」は群衆という意味で使われており、昨今のインターネット経由で多数の人々が関わるサービスに共通する単語です。資金調達を意味する「ファンディング」と「クラウド」を合わせることで、「群衆による資金調達」という名称が充てられました。
クラウドファンディングは「投資」か「非投資」の2タイプ
クラウドファンディングは、大きく分けて投資タイプと非投資タイプの2種から成り立ちます。両者はリターン(クラウドファンディングに参加したことによる見返り)がお金であるか否かで分類されます。投資タイプはお金でのリターンが確約されていますが、非投資タイプは、お金でのリターンは保証されておらず、商品やサービスなどによるリターンが一般的です。
投資タイプにおける3分類
投資した人に対して、「お金」によるリターンが確約されている、「投資タイプ」ですが、さらに「株式型」「貸付型」「ファンド型」の3つに分類されます。それぞれの特徴などを見ていきましょう。
株式型
株を購入する形で資金調達に寄与する方法です。通常の株購入と違う点は、クラウド(=群衆)に対し少額で株を売買している点です。未公開株の売買は非常にリスクの高いものになることは言うまでもありませんが、株式投資型クラウドファンディングはハイリターンである点も注目されています。株式投資型クラウドファンディングに挑戦する企業は時代のニーズに即したサービスや商品を展開するベンチャー企業が多く、個人投資家の成功例なども話題になっています。
貸付型
貸付型クラウドファンディングは「融資型クラウドファンディング」や「ソーシャルレンディング」とも呼ばれています。ある目的のために資金調達をしている企業や個人に対して、投資家がクラウドファンディングサービスを通じて資金を貸し付けます。小口の資金を集めて大口にすることで、資金調達ニーズに沿った融資が可能になります。投資家への見返りは返済元利金の一部を分配します。
ファンド型
ファンド型クラウドファンディングは、クラウドファンディング業者を通じて匿名の投資家がプロジェクトや事業に対して投資します。リターンは投資家特典となるサービスや商品の提供と、資金調達によって実現した売上の一部を分配する形式です。
非投資タイプにおける2分類
一方、非投資タイプは「寄付型」「購入型」の2つに分類されます。
寄付型
「寄付型」はいわゆる「寄付」への参加と同様で、インターネット経由で広く寄付を募っている際にはクラウドファンディングの一環として扱われます。あくまでも非投資の「寄付」ですから、リターンは無い場合がほとんどです。
購入型
「購入型」は、資金調達の結果、事業が実現した際に、その成果である商品やサービスをリターンするものです。これは結果として商品等を事前に購入してもらった形になります。
投資型クラウドファンディングの将来性
投資型クラウドファンディングは、「投資」という利益を目的とした行動です。しかし、それ以前に投資をする側が望んでいるのは、資金調達をしている企業や個人の目標に対して応援したいという気持ちを行動で示すことです。投資型クラウドファンディングは、利益に直結するかどうかは分かりませんが、時代のニーズやプロジェクトの理念に対する将来性などを鑑みながら、満足のいく投資が実現できる可能性は高いでしょう。また、2013年に内閣が閣議決定した「日本再興戦略」には「クラウドファンディングなどを通じた資金調達の枠組みについて検討する」という内容が盛り込まれており、2010年代は日本国内におけるクラウドファンディング市場の黎明期となったと言えます。今後、クラウドファンディングを通じたさらなる経済の活性化が期待されるのです。
目的に応じたクラウドファンディングを選びましょう
「投資タイプ」と「非投資タイプ」のどちらのクラウドファンディングでも投資した元本が保証されるものではありません。このことは、投資する側はもちろん、資金調達などを目的に投資家の出資を募る企業様や個人事業主様も十分に理解しておくことをおすすめします。ここで紹介した、それぞれの特徴などを参考にして、目的に応じたクラウドファンディングのタイプを選んでいきましょう。
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