流動比率とは~計算式、目安、当座比率との違いについて解説~
更新日:2024年02月29日
流動比率とは、財務分析の安全性分析の経営指標のひとつで、短期的な支払能力を分析する際に用いる指標です。貸借対照表の流動負債に対する流動資産の割合を示しています。流動比率の悪化は、債務超過や黒字倒産にもつながりかねないため注意が必要です。本記事では、流動比率の計算式、目安、当座比率との違いについて解説します。
参考:貸借対照表とは
流動比率の3つのポイント
- 流動比率は、会社の短期安全性を分析する指標
- 流動比率(%) = 流動資産 ÷ 流動負債 × 100
- 流動比率が100%を下回っていると、短期の支払能力が不安視される
流動比率の計算式
流動比率の計算方法は以下のとおりです。
流動比率(%) = 流動資産 ÷ 流動負債 × 100
※流動資産:1年以内に現金化が見込まれる資産。例)現金、売掛金、受取手形、有価証券、未収金、商品、製品、原材料
※流動負債:1年以内に支払期限が到来する負債。例)買掛金、支払手形、未払金、預り金、前受金、短期の借入金
参考:資産とは
参考:負債とは
流動比率から何が分かる?
流動比率は、1年以内に現金化できる資産が、1年以内に返済すべき負債をどれだけ上回っているかを表す指標です。流動比率を見れば、会社の短期的な支払能力(短期安全性)が分かります。
流動比率の目安
会社の規模や業種によって異なりますが、流動比率が120%以上であれば、一般的には短期的な資金繰りには困らないとされ、100%を下回っていると支払能力に不安があるとされます。与信調査・与信管理をした取引先企業の流動比率が100%未満の場合は要注意です。より厳密に短期の支払能力を分析する場合は、当座比率も見るとよいでしょう。
流動比率と当座比率の違い
流動比率と当座比率は、短期の安全性を計測する指標であり、計算式も似ています。異なるのは、計算式の分子です。当座比率の場合、分子には「当座資産」を用います。当座資産とは、流動資産から「棚卸資産」を差し引いた資産のことです。なぜ、棚卸資産を除くのかと言うと、有価証券などに比べて換金性が低いためです。
参考:当座比率とは
参考:棚卸資産とは
この記事の監修者
牛崎 遼 株式会社フリーウェイジャパン 取締役
2007年に同社に入社。財務・経理部門からスタートし、経営企画室、新規事業開発などを担当。2017年より、会計などに関する幅広い情報を発信する「会計ブログ」の運営責任者を継続している。これまでに自身で執筆または監修した記事は300本以上。
運営企業
当社、株式会社フリーウェイジャパンは、1991年に創業した企業です。創業当初から税理士事務所・税理士法人向けならびに中小事業者(中小企業および個人事業主)向けに、会計ソフトなどの業務系システムを開発・販売しています。2017年からは、会計・財務・資金調達などに関する情報を発信するメディアを運営しています。
項目 | 内容 |
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法人番号 | 1011101045361 |
事業内容 |
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