資産とは何か~流動、固定、繰延の違い~
2018.06.14

資産(総資産)とは、会社が保有する全財産のことです。現金、預金、株式や、土地、自社ビル、社用車、商品、設備、債権などはすべて資産に該当します。資産は、貸借対照表では左側に記載され、「流動資産」、「固定資産」、「繰延資産」の3つに大きく分かれます。
流動資産
流動資産とは、 短期間に出入りする資産です。通常、1年以内に現金化できる資産のことを流動資産と呼びます。現金そのものや、普通預金、当座預金、有価証券、受取手形、売掛金などのほか、商品や製品や原材料、未収金、前払金、立替金、仮払金などが流動資産に該当します。
固定資産
固定資産とは、 長期間において出入りがない資産です。 通常、1年を超えて現金化されず、長期にわたって使われ続ける資産のことを固定資産といいます。土地や建物、設備などのほか、営業権、商標権、著作権などが固定資産に該当します。なお、固定資産はさらに、「有形固定資産」「無形固定資産」「投資その他の資産」の3つに分けられます。
有形固定資産
土地、建物、機械、器具、車両など目に見える形のある資産
無形固定資産
営業権、商標権、借地権など、目に見えない資産
投資その他の資産
投資有価証券、出資金、敷金、保証金など、有形固定資産にも無形固定資産にも該当しない資産
繰延資産
繰延資産とは、本来は費用なものの、いったん資産に計上された後、数年間にわたって償却される費用のことです。開業のためにかかった開業費や、社債の発行にかかった社債発行費などは繰延資産に該当します。
資産の部とは?
「資産」は「負債」と「純資産」とともに、貸借対照表を構成する要素の一つであり、貸借対照表における左側(借方)は「資産の部」と呼ばれます。資産の部は、会社が調達した資金の使い方を示しています。資産の部を見れば、貸方で調達した資金の、ある時点での運用形態を把握できるのです。
なお、資産の部においては、現金化が容易なものから順に上から記載していくことになっています。そのため、固定資産より流動資産が上に記載されます。
まとめ
- 資産とは、会社が保有する財産のことである。
- 資産の部とは、貸借対照表における左側(借方)の部分である。
- 資産の部を見ると、会社が調達した資金をどのように使っているかが分かる。
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