有価証券の仕訳

有価証券

有価証券とは、お金に換えられる証券(=価値のある証券)のことです。会社や店舗などで資金に余裕ができたときに、「株式」などを購入して、その資金をさらに増やすべく運用していくことができます。この株式のような証券が有価証券です。他に代表的な有価証券には「公社債(国債や社債など)」があります。有価証券の仕訳で主に使う勘定科目は、「有価証券」「有価証券売却益」「有価証券売却損」です。有価証券は、お金に換える権利のため、貸借対照表資産に含まれます。※2018年4月12日に更新

株式とは?

株式を購入することで、その株式を発行した会社へお金を出資します。出資を受けた会社は、その資金をもとに事業を行い、利益が出た場合は出資者である「株主(オーナー)」は配当金と呼ばれるお金を受け取ることができます。また株式が値上がりした場合は売却することでその差額を得ることができます。株主は、会社の経営方針などを決める株主総会に参加する権利を得られます。

公社債とは?

公社債は、国や会社などが一般の人や民間企業からお金を借りるために発行する債券です。とくに国が発行する国債や地方公共団体が発行する地方債などを「公債」といい、会社が発行する債券を「社債」といいます。公社債を買うと、それを発行した国や会社などから利息を受け取ることができます。また、公社債が満期日を迎えると、額面金額で買い取ってもらうことができます。

株式を購入したときの仕訳

有価証券は、一般的に証券会社をとおし、手数料を支払って購入する資産です。このときの有価証券自体の価格を「購入代価」、購入代価に手数料を加えた価格を「取得原価」といいます。帳簿には、取得に必要な手数料も含めた取得原価を記入します。

例)1株1,000円のA社の株式10株を購入し、手数料500円とともに現金で支払った場合

借方 貸方
有価証券 10,500円(※) 現金 10,500円

※1,000円×10株+手数料500円=10,500円

株式を売却したときの仕訳

有価証券の"売りどき"は、価値を示す「時価」が購入時よりも高くなったタイミングです。このときの差額が有価証券による儲けとなり、これを「有価証券売却益」といいます。また、購入額よりも時価が下がったタイミングで売却する場合は損を「有価証券売却損」で表します。

売却益があるとき

例)購入したA社の株式10株を1株1,200円で売却し、代金を現金で受け取った場合

借方 貸方
現金 12,000円 有価証券 10,500円(※)
有価証券売却益 1,500円

※売却時には帳簿上に記載されている「帳簿価額」を用います

売却損があるとき

例)購入したA社の株式10株を1株900円で売却し、代金を現金で受け取った場合

借方 貸方
現金 9,000円(※) 有価証券 10,500円
有価証券売却損 1,500円

公社債を購入したときの仕訳

公社債の場合も、株式と同様、取得原価は購入代価に手数料を加えた金額となります。公社債は額面金額100円を1口とします。

例)B社の額面総額10,000円の社債を1口100円につき97円で購入し、手数料500円とともに現金で支払った場合

借方 貸方
有価証券 10,200円(※) 現金 10,200円

※10,000円÷100円=100口、100口×97円+手数料500円=10,200円

公社債を売却したときの仕訳

売却する際も株式と同様、儲けは「有価証券売却益」で表し、購入額よりも時価が下がったタイミングで売却する場合は損を「有価証券売却損」で表します。

売却益があるとき

例)購入したB社の社債のうち、額面総額5,000円を、1口100円につき105円で売却し、代金を現金で受け取った場合

借方 貸方
現金 5,250円(※1) 有価証券 5,100円(※2)
有価証券売却益 150円

※1 額面総額5000円÷100円=50口、50口×105円=5,250円
※2 取得原価10,200円÷100円×50口=5,100円

売却損があるとき

例)購入したB社の社債のうち、額面総額5,000円を、1口100円につき98円で売却し、代金を現金で受け取った場合

借方 貸方
現金 4,900円(※) 有価証券 5,100円
有価証券売却損 200円

※50口×98円=4,900円

有価証券の処理は適切に!

今回は、有価証券を売買するときの仕訳を解説しました。今回ご紹介したもののほか、株式の場合は配当金を、公社債の場合は利息を受け取れることがあります。配当金を受け取ったときは「受取配当金」、公社債の利息を受け取ったときは「有価証券利息」の勘定科目を使って適切に処理しましょう。

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