リースとは?~レンタルと割賦との違い~

什器

事業者(企業や個人事業主)は、OA機器、事務用品、車などをすべて購入しようとするとコストがかかるため、リース会社やレンタル会社のサービスを利用します。今回は、リースとレンタル、割賦(かっぷ)の違い、リースのメリットとデメリット、会計処理について紹介します。※2020年7月10日に更新

リースとは

リースとは、設備を調達する手段のひとつです。リース会社が顧客の希望する物品を購入し顧客に長期間賃貸する取引で、通常2年以上という比較的に長期の賃貸形式を取り、契約期間中の中途解約は認められません。リースの特徴は、顧客の必要とする物件(物品)をリース会社が新たに調達することで、顧客の物品選定の自由度がかなり大きい点です

レンタルとは

レンタルは、費用を払って物品を借りることです。レンタルは、比較的に短期間の物品貸借の形式をとるものが多く、一般的に中途解約が認められています。物品は汎用性があるものが多く、物品はレンタル会社の在庫の中から選ぶことになります。

割賦とは

リースやレンタルに似たサービスとして割賦販売があります。割賦とは「分割払い」のことです。割賦販売は、契約期間(通常5年以内)に合わせて分割払いにて物品を販売し、契約終了後には、その物品は顧客の資産となります。所有権については、代金の分割払いが完了するまでは留保されますが、代金が完済されたら顧客に移ります。また、契約当初より顧客は自己資産として固定資産税などを支払う必要があります。

リースのメリット

リースには以下の3つのメリットがあります。

  • 常に最新の設備が使える

    OA機器など設備品の多くは、時間の経過とともに陳腐化していきます。なぜなら、新しい技術を取り入れた機器が次々と開発されるためです。リース契約であれば、リースで導入された設備は契約満了とともに再度リース契約を締結するのか、最新技術を採用した新しい物品を使用するのかの判断できます。

  • 導入時の金銭負担を抑えられる

    通常、設備を導入する際には多額の費用がかかりますが、リース契約であれば多額の初期費用が不要で、月々のリース料で設備導入が可能となります。金融面でのメリットです。

  • リース料を経費にできる

    設備を購入した場合には、減価償却分のみが損金となり全額を経費扱いにできません。それがリース契約であれば、毎月のリース料金の全額を経費扱いにできます。また、月額料金は一定のためランニングコストを把握しやすくなります。

社屋

リースのデメリット

リースを活用するデメリットは大きく4つ考えられます。

  • 所有権がない

    リースする物品の所有権はリース会社にあります。通常の使用において不都合は生じないと思われますが、リース契約が満了した後もその物品の使用を希望する場合はリース契約の再締結が必要となります。

  • 保守・修繕義務がある

    リースした物品の保守、修繕義務は顧客側にあります。機器のメンテナンスなどの維持費がかかります。

  • 中途解約ができない

    リースは中途解約ができません。どうしても解約したいときは、残りのリース料(残債)を一括で支払って、契約満了とするしかありません。

  • 支払い総額が割高になる

    リース料金にはリース会社の手数料や保険料、金利などが含まれているため、最終的な支払総額は購入するよりも割高となる場合が多くあります。

リース契約の会計処理

リース契約には、所有権移転ファイナンスリース、所有権移転外ファイナンス、オペレーティングリースの3つの種類があり、それぞれ会計処理が異なります。それぞれの特徴と会計処理の方法をみていきましょう。

なお、近年の国際化の進展により企業会計制度は日々大きく変化しています。自社のリース契約がどの契約になるのかを正しく見極め、適切に会計処理しましょう。少しでも迷った場合は税理士など専門家へ相談を。

  • 所有権移転ファイナンスリースの会計処理

    所有権移転ファイナンスリースとは、途中解約できず、修繕費などの費用を自己負担する契約のリースです。そしてリース契約満了後は所有権がリース会社から顧客に移転するため、資産を購入し代金を割賦で支払っているとみなされます。よって、会計処理は資産を購入したのと同様の処理になります。決算時は資産計上されたリース資産に対して減価償却費を計算しますが、キャッシュで資産を取得した場合と全く同じ算出方法で減価償却費を計算します。

  • 所有権移転外ファイナンスリースの会計処理

    日本で行われているリース取引の多くが、この所有権移転外ファイナンスリースです。このリースは途中解約できず、修繕費などの費用を自己負担する契約です。リース契約満了時の所有権はリース会社にあるので残存価額をゼロとして減価償却費を計算します。

    ただし、例外として、所有権移転外ファイナンスリース取引は、借主が中小企業である場合で、「リース期間が1年以内のリース契約」もしくは「リース契約1件当たりのリース料総額が300万円以下」の場合は簡便処理が認められており、リース料を費用処理できます。

  • オペレーティングリースの会計処理

    オペレーティングリースは途中解約ができたり、修繕費などの費用負担がなく、リース資産を契約期間の間だけ借りているだけで、資産を取得しているような実態はありません。よって支払いの都度、支払い金額を経費にできます。

ビル

リースの未来は…

今回は、リース、レンタル、割賦の違い、リースのメリットとデメリット、会計処理について紹介しました。テレワークが普及した今となっては、会社内に設置する設備の種類や数は減少していくかもしれません。リース契約を見直して、クラウドを活用するケースもあるでしょう。たとえば、クラウドPBX(PBX:電話交換機)などを活用すれば、ビジネスフォンや主装置も不要になる可能性もあります。とはいえ、リース契約には様々なメリットもありますので、よく比較することをオススメします。

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