未払金の仕訳~購入したときと支払ったとき~
2022.04.25

「商品以外のもの」を購入した場合は「未払金」で仕訳をします。商品を掛取引で仕入れた場合は「買掛金」という勘定科目で処理します。いずれも後でお金を払う義務があるため、貸借対照表の負債に分けられます。今回の記事では、未払金の仕訳を中心に解説します。
未払金の仕訳その1~商品以外のものを購入したとき~
例)80,000円のパソコンを購入し、代金を後日支払うことにした
借方 | 貸方 | ||
---|---|---|---|
消耗品費 | 80,000円 | 未払金 | 80,000円 |
商品以外のものを購入し、代金を後日支払う場合、「未払金」という負債が増加したと考え、貸方に未払金を記入します。
未払金の仕訳その2~代金を支払ったとき~
例)購入したパソコンの代金を後日クレジットカード決済で支払った
借方 | 貸方 | ||
---|---|---|---|
未払金 | 80,000円 | 普通預金 | 80,000円 |
代金を支払ったときは、「未払金」という負債が減少するため、借方に未払金を記入します。
未払金と買掛金は一緒じゃダメ?
「未払金」は、あとで代金を支払う義務という意味では「買掛金」と同じです。では、なぜ両者を使い分けるのでしょうか?その理由は、営業活動で発生した支払義務と、営業外の活動で生じた支払義務を区別するためです。分けるメリットは、何か課題があったときに対応策を考えやすいから。たとえば、流動負債が増えてが前期より悪化したとします。買掛金が原因ならば、得意先への支払いサイクルをのばせるか検討する方法もあります。たまたま前期だけ未払金が増えたのなら、その回収に努めるだけで十分かもしれません。といったように、未払金と買掛金を分けた方が対策を考えやすいのです。これが1つの勘定科目だったら、個々の取引が営業活動に関係するかどうかを確認しなければならず、非常に手間です。
未払金のまとめ
今回は、商品以外のものを仕入れたときの仕訳で使う「未払金」について紹介しました。未払金は、何かを買った代金を後で支払う義務という観点で「買掛金」と似ています。両者を区別するポイントは、営業活動に関連するかどうか。関連していれば「買掛金」、関連していなければ「未払金」を使います。しっかり理解して、適切に仕訳しましょう。
【記事の執筆と監修について】
この記事は、株式会社フリーウェイジャパンが執筆および監修をしています。当社は1991年に創業し、税理士事務所向けの会計ソフトの販売からスタートした会社です。2009年から中小企業・個人事業主の方向けにクラウド型の業務系システムの開発・販売を開始しました。当メディアは2012年から運営しており、会計や金融など経営に関する幅広い情報を発信しています。また、当社は本当に無料で使える会計ソフト「フリーウェイ経理Lite」を提供しており、ご利用いただければ費用をかけずに業務効率化が可能です。詳しくは、こちら↓↓
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