仮払金とは?決算までの整理に必要な仕訳

領収証

従業員の出張などの際に、経費を事前に渡し、後日に精算することがあります。このように、内容や金額が確定していないうちに支払ったお金を「仮払金」といいます。仮払金は「支出はしたものの勘定科目や金額を確定できていない状態のお金」で、確定した時点で費用になります。そのため、支払った段階の仕訳では貸借対照表資産として、借方に記入します。※2018年10月9日に更新

仮払金を支払ったときの仕訳

例)従業員の出張経費10,000円を現金で渡した場合

借方 貸方
仮払金 10,000円 現金 10,000円

内容や金額が未確定のお金を支払った場合、一旦「仮払金」という資産が増えたと考えます。

仮払金を精算するときの仕訳

後日、内容と金額が確定したら、正しい勘定科目に振り替えます。実際に使った分は「費用」になります。差額があれば、その分は現金などで精算します。

仮払金よりも経費の金額が少ないときの仕訳

例)出張の旅費8,000円を精算し、残金の2,000円を現金で受け取った場合

借方 貸方
旅費交通費 8,000円 仮払金 10,000円
現金 2,000円

仮払金という資産が減少するため、借方に仮払金を記入します。仮払金よりも経費の金額が少なかったときは、残金(現金)と経費の勘定科目を借方に記入します。

仮払金よりも経費の金額が多いときの仕訳

例)出張の旅費が12,000円かかったため、不足分2,000円を渡した場合

借方 貸方
旅費交通費 12,000円 仮払金 10,000円
現金 2,000円

仮払金という資産が減少するため、借方に仮払金を記入します。仮払金よりも経費の金額が多かったときは、経費の勘定科目と差額で渡した現金を借方に記入します。

仮払金は決算までに整理する

仮払金というのは、会社の外部の人から見れば「使途が分からないお金」のため、決算までに費用として処理できるようにしておくと無難です。銀行に決算書を提出したときに仮払金の残高があると、その内訳について説明を求められることがあります(決して良い印象を与えません…)。

仮払金は、あくまで仮の姿

今回は、内容や金額がはっきりしないうちにやり取りしたお金「仮払金」について紹介しました。仮払金は、長期間確認せずにいると、気がついたら大きな金額になっていることがあります。あくまで“仮”の勘定科目であるという認識を忘れないようにしましょう。

関連記事

会計事務所が安心して使えるクラウド会計

このエントリーをはてなブックマークに追加
簿記の基礎知識が経営に役立つ理由とは?
仕訳とは何か?~複式簿記は難しくない~
勘定科目とは何か?~貸借と損益~
資金移動したときの仕訳~銀行口座間でお金を移した場合~
分記法の仕訳~商品を仕入れたとき、商品を売ったとき~
三分法の仕訳~商品を仕入れたとき、商品を販売したとき~
繰越商品を使った仕訳~期末棚卸~
買掛金(かいかけきん)とは何か~掛けで仕入れたときの仕訳~
売掛金とは何か?~掛取引で販売したときの仕訳~
返品の仕訳~仕入戻しと売上戻り~
値引きの仕訳(仕入値引・売上値引)
諸掛とは?(売上諸掛と仕入諸掛)
現金過不足とは?~帳簿上と実際の残高がズレた場合の仕訳~
小口現金とは?その仕組みと管理方法について
当座預金と普通預金の違い~金融機関が破綻したら?~
手形を裏書き(譲渡)とは~振り出したとき、受け取ったときの仕訳~
約束手形とは?~小切手との違い、支払手形と受取手形の仕訳~
手形割引とは~受け取ったときと割り引いたときの手数料の仕訳~
借入金と支払利息の仕訳~借りたとき、返済したとき~
貸付金と受取利息の仕訳~貸したとき、返ってきたとき~
未収金(未収入金)とは~商品以外を売却した場合ときの仕訳~
未払金の仕訳~購入したときと支払ったとき~
前払金とは~手付金や内金との違いや仕訳について~
前受金とは何か?~手付金(内金)を受け取ったときの仕訳~
立替金とは~お金を立て替えたときの仕訳~
預り金とは?含まれるものと仕訳について
仮払金とは?決算までの整理に必要な仕訳
仮受金とは?~不明なお金を受け取ったときの仕訳~
商品券(他店商品券)の会計処理~販売したとき、引き渡したときの仕訳~
有形固定資産の会計処理~現金または小切手で購入したときの仕訳~
有価証券とは~株式・公社債を購入したとき、売却したときの仕訳~
資本金とは~元入れ、追加出資の仕訳~
減価償却費の仕訳~直接法と間接法(減価償却累計額)~
伝票式会計とは~振替伝票・入金伝票・出金伝票~
仕訳日計表と総勘定元帳~伝票の集計と転記~
補助元帳と補助記入帳~お金の細かい流れを把握する~
小口現金出納帳で入出金を管理する~月初と月末の補給~
現金出納帳とは~入出金の詳細な情報を記帳する~
当座預金出納帳とは~当座借越の二勘定制の仕訳~
受取手形記入帳とは~振出人や期日などの細かい情報を記帳する~
支払手形記入帳とは~不渡手形を出さないために~
「仕入帳」を使って仕入の詳細を記帳する
「売上帳」で売上の詳細を把握する
商品有高帳とは~先入先出法と移動平均法での記帳~
売掛金元帳(得意先元帳、得意先帳簿)とは~売掛金の回収状況を把握する~
買掛金元帳(仕入先元帳)とは~買掛金の支払状況を管理する~
決算とは何か~手続きの流れ~
試算表とは~勘定の合計を集計した一覧表~
消耗品の会計処理~購入時と決算時の仕訳~
引出金とは~個人事業主が店舗や会社のお金を個人的に使う場合~
貸倒引当金とは?その目的、対象になる債権、処理や仕訳について解説
繰延べとは~前払費用と前受収益の仕訳~
見越しとは未払費用と未収収益の仕訳~
繰延資産とは~会社設立や事業の開始準備の費用の処理~
帳簿の締め切りとは~損益振替、資本振替、勘定の締切、繰越試算表の作成~
精算表とは何か~決算整理での必須の作業~
財務諸表の作成~簿記3級の集大成~
消費税の仕訳~税込経理と税抜経理のメリットとデメリット~
年末調整の会計処理~還付、徴収、納付時の仕訳~
融資の保証料の会計処理~返金の有無による仕訳の違い~
保証金の会計処理~不動産を借りる時に支払う敷金などに関する仕訳~
個人所業主が所得税を源泉徴収された場合の仕訳~
給与計算の仕訳~支払ったとき、社会保険料、所得税、住民税を納めたとき~