三分法の仕訳~商品を仕入れたとき、商品を販売したとき~

更新日:2022年03月18日

三分法の仕訳

今回は、商品売買取引の仕訳方法として多く採用されている「三分法」について説明します。三分法では、仕入・販売価格をそのまま記帳でき、仕入や売上の総額を帳簿上で把握しやすくなっています。

三分法では3つの勘定を用いて記帳する

三分法は、3つの勘定科目を使って仕訳する方法です。商品の売買を「仕入」(費用)、「売上」(収益)、 「繰越商品」(資産)に分けます。商品を仕入れたときに購入金額を借方に記入し、商品を売り上げたときに販売価格を貸方に記入します。メリットは、儲けの計算が不要で、実務上の処理が容易な点です。

商品を仕入れたときの仕訳

例)300円でスイカを仕入れた

借方 貸方
仕入 300円 現金 300円

仕入の仕訳については、費用が増えたため借方に「仕入」、資産が減ったため貸方に「現金」を記入します。

商品を売ったときの仕訳

例)500円でスイカを売った

借方 貸方
現金 500円 売上 500円

売上の仕訳に関しては、収益が増えたため貸方に「売上」、資産が増えたため借方に「現金」を記入します。このように三分法では、「いくらで仕入れて、いくらで販売したか」をそのまま書きます。

三分法のまとめ

三分法は、実務向きのため多くの会社で採用されています。魅力なのは、仕入と売上の金額をそのまま記帳できることです。日商簿記3級の試験でも、商品売買取引の仕訳に関する問題のほとんどで、三分法を指定されます。ぜひ、基礎知識を身に付けてください。

この記事の監修者

牛崎 遼 株式会社フリーウェイジャパン 取締役

2007年に同社に入社。財務・経理部門からスタートし、経営企画室、新規事業開発などを担当。2017年より、会計などに関する幅広い情報を発信する「会計ブログ」の運営責任者を継続している。これまでに自身で執筆または監修した記事は300本以上。

無料の会計ソフト「フリーウェイ」

このエントリーをはてなブックマークに追加