帳簿の締め切りとは~損益振替、資本振替、勘定の締切、繰越試算表の作成~

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決算を迎えた企業や個人事業主は、1年間の財務状態や事業成績を把握する必要があります。そのためには、会社の資産負債純資産を示す貸借対照表と、損益など事業成績を示す決算書である損益計算書を作成しなければなりません。それぞれの勘定科目の金額を確定させ、次期へ繰り越すために「帳簿の締め切り」をします。※2018年3月15日に更新

帳簿の締め切りの流れ

決算整理仕訳を終えたら新規に「損益勘定」を作成し、費用と収益を損益勘定に振り替えて、貸借差額から「当期純利益」を求めます。さらに、損益勘定を資本金に振替えて次期へ繰越します。これを「帳簿の締め切り」といいます。帳簿の締め切りの流れは以下の通りです。

1.損益振替

まずは、次のような仕訳をします。

例)200,000円分の商品を仕入れ、500,000円で販売した。その際に仕入利息が100,000円かかった場合。

借方 貸方
売上 500,000円 損益 500,000円
借方 貸方
損益 200,000円 仕入 200,000円
借方 貸方
損益 100,000円 仕入利息 100,000円

損益振替は、費用と収益の勘定を全て損益勘定に振替えます。そして、損益勘定の貸借差額が当期純利益です。通常は貸方の金額の方が大きくなりますが、借方の方が大きい場合には赤字と考え、当期純損失になります。当期純利益も当期純損失も勘定名ではないため、仕訳で用いることはありません。

2. 資本振替

当期純利益が計上されたときは、資本金が増えたと考えて損益勘定を資本金勘定に振替えます。これを「資本振替」といいます。逆に当期純損失が出た場合には、その分だけ資本金を減らします。当期純利益が300,000円の場合の資本振替の仕訳は以下の通りです。

例)決算整理後の損益が300,000円あった場合。

借方 貸方
損益 300,000円 資本金 300,000円

3. 貸借対照表の勘定を締め切る

資産・負債・純資産の各勘定を締め切り、次期繰越をします。各勘定の貸借差額が次期繰越の金額です。次期繰越も含めた各勘定の貸借は必ず一致します。

例)当期中に発生した500,000円の売掛金を2回にわたって回収した。1回目は200,000円で2回目は100,000円であり、未回収の200,000円は次期に繰り越した場合。

売掛金勘定

損益勘定は資本振替で貸借差額を資本金に振替えているので、次期繰越はありません。費用と収益の各勘定も貸借差額を損益勘定に振替えるため次期繰越はなく、貸借が一致します。各勘定の貸借の合計金額を一番下に記載して、貸借が一致することを確認したら合計金額の下に二重線を引きます。

なお、次期繰越は赤文字で記帳する必要があります。

4. 繰越試算表の作成

各勘定の締め切りを済ませたら、「繰越試算表」を作成します。繰越試算表は次期繰越の金額を表にしたものです。使用している資産と負債と純資産の全ての科目について記載します。そして、貸借の合計金額が一致することを確認しましょう。

例)帳簿の締め切りを済ませた際に、次期繰越の金額が現金で500円、当座預金が3,000円、売掛金が2,000円、買掛金が1,500円、借入金が1,000円、資本金が3,000円だった場合。

繰越試算表
平成○年12月31日
借方 勘定科目 貸方
500 現金
3,000 当座預金
2,000 売掛金
買掛金 1,500
借入金 1,000
資本金 3,000
5,500 5,500

帳簿の締め切りのまとめ

帳簿の締め切りでは、「費用と収益の勘定は損益勘定に振替えて資本金に組み込む」という流れを覚えておくのが大切です。資産と負債と純資産の勘定は、残高を次期に繰り越します。繰り越された金額は、次期において期首残高として使われます。

決算整理後に作成する試算表は、「損益振替」→「資本振替」→「勘定の締め切り」→「繰越試算表の作成」という、一連の流れとして把握しておくとよいでしょう。また、精算表を使うことで作業を効率的に進められます。


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