支払手形記入帳とは~不渡手形を出さないために~
2017.10.16

支払手形記入帳とは、取引による支払手形の増減にともない、支払手形に関する情報を記帳する補助記入帳です。約束手形を振出したり、為替手形を引き受けたりした際や、満期日の決済によって手形債務が消滅した際などに記入します。
支払手形記入帳の記帳
支払手形記入帳には、手形を振出した日付と手形の種類を記帳します。「貸方」の勘定科目は支払手形となるため、「摘要」の欄には「借方」の勘定科目を記帳します。「てん末」の部分には、手形が最終的にどうなったのかを記帳しますが、手形が未決済の場合は空欄のままにします。
例)8月1日に××商店から仕入れた1,000円を決済するため、約束手形(手形番号:20、満期日:11月31日、支払場所:▲▲銀行)を振出した。11月31日に20番の約束手形が満期となり、当店から1,000円を支払った場合。
8月1日の仕訳
借方 | 貸方 | ||
---|---|---|---|
仕入 | 1,000円 | 支払手形 | 1,000円 |
11月31日の仕訳
借方 | 貸方 | ||
---|---|---|---|
支払手形 | 1,000円 | 当座預金 | 1,000円 |
上記の仕訳をもとに、支払手形記入帳へと記帳します。
支払手形記入帳 | ||||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
日付 |
手形 種類 |
手形 番号 |
摘要 | 支払人 |
振出人 又は 裏書人 |
振出日 | 満期日 |
支払 場所 |
手形
金額 |
てん末 | ||||
月 | 日 | 月 | 日 | 月 | 日 | 摘要 | ||||||||
8月 1日 |
約手 | #20 | 仕入 |
×× 商店 |
当店 | 8 | 1 | 11 | 31 |
▲▲ 銀行 |
1,000 | 11 | 31 | 当座 決済 |
不渡手形を出さないように支払手形記入帳を活用しましょう
振り出した手形が決済できなかった場合、その手形は不渡手形になります。不渡手形を出してしまうと、金融機関すべてにその事実が知れ渡り、その後の資金繰りに苦しむかもしれません。うっかりミスは言語道断だとしても、不渡手形を出さないように、支払手形記入帳を活用するようにしましょう。
【記事の執筆と監修について】
この記事は、株式会社フリーウェイジャパンが執筆および監修をしています。当社は1991年に創業し、税理士事務所向けの会計ソフトの販売からスタートした会社です。2009年から中小企業・個人事業主の方向けにクラウド型の業務系システムの開発・販売を開始しました。当メディアは2012年から運営しており、会計や金融など経営に関する幅広い情報を発信しています。また、当社は本当に無料で使える会計ソフト「フリーウェイ経理Lite」を提供しており、ご利用いただければ費用をかけずに業務効率化が可能です。詳しくは、こちら↓↓
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