貸倒引当金

貸倒引当金

貸倒引当金(かしだおれひきあてきん)とは、貸倒損失によるリスクに備え、損失になるかもしれない金額を予想して、あらかじめ計上した引当金です。貸倒れとは、取引先の倒産などの理由で、債権(売掛金や受取手形など)を回収できなくなることです。その損失を、貸倒損失と呼びます。※2018年1月29日に更新

貸倒引当金の目的

貸倒引当金の大きな目的は、正確な期間損益を計算することです。たとえば、事業年度が4月1日~3月31日のA社があったとします。A社は、2015年5月1日にB社に10,000円の商品を掛けで売り上げ、翌2016年6月1日にB社が倒産しました。この場合、2015年5月1日に売上が発生して、翌2016年6年1日に費用(貸倒損失)が発生していますが、収益と費用が異なる事業年度で発生しています。

企業会計原則の一つに、費用と収益を対応させなければならないという「費用収益対応の原則」があります。費用は収益を得るために使われたお金ですから、これが事業年度をまたいでしまうと、正確な期間損益の算定ができなくなってしまうのです。こういったケースでも、あらかじめ貸倒引当金を計上しておけば貸倒損失は発生せず、帳簿の整合性を保てます。

貸倒引当金の対象となる債権

貸倒引当金の対象となる債権は、売掛金、貸付金、未収入金、受取手形などです。一方で、預け金、差入保証金、敷金、手付金、前払金、仮払金などは、貸倒引当金の対象になりません。

貸倒引当金繰入額とは?

貸倒引当金を設定する際は、回収できなくなる可能性のある金銭債権の評価を行い、取立不能見込額を見積もって費用に繰り入れます。その際に、計上する金額を表す勘定科目が貸倒引当金繰入額です。また貸倒引当金繰入額は、現金が流出しない費用(非現金支出費用)のため、キャッシュフロー計算書を間接法で作る場合には、税引前当期純利益に加算されます。

貸倒引当金の繰入方法

貸倒引当金の繰入方法は、「洗替法」と「差額補充法」があります。税法上は、洗替法が原則ですが、一定の要件のもとで差額補充法を採用することもできます。

  • 洗替法

    決算時に、前期末の貸倒引当金を取り崩し、当期分を繰り入れる方法

  • 差額補充法

    決算時に、前期と当期の貸倒引当金の差額を補充する方法

まとめ

  • 貸倒引当金とは、債権回収のリスク(貸倒損失)に備えて計上した引当金
  • 貸倒引当金の目的は、帳簿の整合性を保ち、正確な期間損益を計算すること
  • 貸倒引当金の対象となる債権は、売掛金、受取手形、貸付金、未収入金など

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