制度会計とは何か?管理会計との違いを簡単に解説
2022.03.08

制度会計とは、企業の外部の利害関係者に対する説明責任のことです。株主や銀行などが該当します。今回は、制度会計の定義、管理会計との違いについて解説します。
制度会計は外部への説明義務のこと
制度会計は、外部の利害関係者に対する説明責任のことです。たとえば株式会社の場合は、お金を出す人(株主)と,企業を経営する人が別です(所有と経営の分離)。別だということは、経営者は株主から「経営を任されている」ことになります。皆さんも、任された仕事があったら、その進捗や結果を報告しますよね。それと同じように、経営者は、自分の成績(会社の業績など)がどうだったのかを、株主に説明しなければならないわけです。それが制度会計です。
制度会計には法律で決まったルールがある
説明すれば何でもいい、ということではありません。株主は、投資先の業績が不振であれば株式を売却して、その資金で他の会社へ投資したいかもしれません。もし、会社ごとに業績説明の方法が異なったらどうでしょう?投資先を比較できなくなってしまいます。こういった場合に必要なのが制度会計です。制度会計は、会社の外部にいる利害関係者に説明するときに用いる会計を意味します。同じ条件の会社であれば、同じ制度に従わなければなりません。上場企業には上場企業の制度、中小企業には中小企業の制度がある、とイメージしておいてください。
制度会計は、財務会計と税務会計に分かれる
なお、制度会計は「財務会計」と「税務会計」に分かれており、それぞれ目的が異なります。財務会計の目的は会社外部の利害関係者への説明で、税務会計の目的は税金の申告です。
管理会計は義務ではない
会社の内部の人が意思決定をするときの参考にする会計を、管理会計と呼びます。基本的に内部の関係者のみが見るため、管理会計は制度に縛られない自由な会計です。制度会計とは異なり、法律による制約もありません。参考)管理会計とは何か?財務会計と比較しながらそのメリットを解説します
制度会計のまとめ
制度会計と管理会計の違いは、色んな点から説明できます。説明相手が社外なら制度会計、社内なら管理会計。制約があるのが制度会計、自由なのが管理会計。違いを知った上で使い分けましょう。
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