事業所得とは?雑所得との違い・副業の扱いや個人事業主にかかる税金も解説

更新日:2026年04月11日

事業所得

事業所得とは、事業で得た収入から必要経費を引いたものです。個人事業主の所得税は、主に事業所得をもとに計算します。今回は、事業所得の基本的な考え方と申告方法、事業所得で申告するメリットについて解説していきます。

目次

事業所得とは

事業所得とは、事業を営むことで得られる所得を指します。国税庁によると、事業所得に該当する事業は以下のとおりです。

  • 農業
  • 漁業
  • 製造業
  • 卸売業
  • 小売業
  • サービス業
  • その他の事業

事業所得以外に以下のような所得があり、それぞれ金額の計算方法が異なります。

とくに、事業所得と雑所得は混同しやすいため、注意しましょう。

参考)国税庁「No.1350 事業所得の課税のしくみ(事業所得)」

事業所得と雑所得の違い

雑所得と事業所得の主な違いは、青色申告の適用可否です。

青色申告とは、日々の取引を所定の帳簿に記載し、正しく申告すれば税金面でさまざまな特典を受けられる制度を指します。青色申告対象外の場合は、白色申告の対象です。事業所得・不動産所得・山林所得は青色申告できるのに対し、雑所得ではできません。

なお、会社員が副業をした際の所得は、原則として雑所得か事業所得です。ただし、事業所得にはさまざまな要件があるため、副業による収入を事業所得で申告しても税務署から認められない可能性があります。

参考)青色申告とは

事業所得と雑所得の見極め方

事業所得か雑所得かという点については、実は明確な区切りがありません。そのため判断がつかずに事業所得として申告し、税務署から修正を求められることもあります。

事業所得の定義は以下のとおりです。

  • 営利性・有償性の有無
  • 継続性・反復性の有無
  • 自己の危険と計算における事業遂行性の有無
  • その取引に費やした精神的・肉体的労力の程度
  • 人的・物的設備の有無
  • その取引の目的
  • その者の職歴・社会的地位・生活状況

上記の点を基準とし、社会的に事業といえるのかどうかが、それぞれのケース別に判断されます。ここでは、事業所得に該当するケースと、雑所得に該当するケースを確認していきましょう。

事業所得に該当するケース

基本的に、個人事業主が事業を営んで得た収入は、事業所得に該当します。ただし、原則として、不動産の貸付けは不動産所得、山林の譲渡による所得は山林所得の対象です。

なお、会社員の副業でも、独立・継続・反復が認められ、継続的な収入があると予測されれば、事業所得に該当することがあるでしょう。副業というだけで、安易に「雑所得」と決めつけないことが大切です。

参考)国税庁「No.1350 事業所得の課税のしくみ(事業所得)」

雑所得に該当するケース

雑所得に該当する主なケースは、以下のとおりです。

  • 原稿料(副業)
  • シェアリングエコノミーにかかる所得(副業)
  • 公的年金
  • 非営業用貸金の利子

また、休日や休憩時間などの空いた時間で運営しているサイトのアフィリエイト収入も、一般的に雑所得に該当します。休日にデリバリー業務で得た収入も、基本的に雑所得に該当するでしょう。

参考)雑所得とは

国税庁による事業所得と業務にかかる雑所得などの区分

国税庁が2022年10月7日に発表した「「所得税基本通達の制定について」の一部改正について(法令解釈通達)」には、事業所得と業務にかかる雑所得などの区分についてのイメージが記載されています。同イメージによると、「記帳・帳簿書類の保存があるか」や「収入金額が300万円を超えるか」が、所得の種類を判断するひとつの材料になるとのことです。

収入金額 記帳・帳簿書類の保存あり 記帳・帳簿書類の保存なし
300 万円超 概ね事業所得 概ね業務にかかる雑所得
300 万円以下 業務に係る雑所得

まず、記帳・帳簿書類を保存している場合は、収入によらず基本的に事業所得に該当します。ただし、「収入がわずか」「営利性がない」などにあたる場合は、個別の判断とされています。

また、記帳・帳簿書類の保存がなく収入が300万円超の場合は、概ね業務にかかる雑所得です。ただし、内容次第では事業所得に該当します。

一方、記帳・帳簿書類の保存がなく収入が300万円以下の場合は、業務にかかる雑所得です。ただし、資産の譲渡については、譲渡所得もしくはその他雑所得と判断されます。

参考)国税庁「「所得税基本通達の制定について」の一部改正について(法令解釈通達)」

事業所得で確定申告(青色申告)するメリット

事業所得として青色申告で確定申告するメリットは、以下のとおりです。

  • 青色申告特別控除を受けられる
  • 純損失の繰越ができる
  • 他の所得と損益通算できる
  • 30万円未満の少額減価償却資産の特例を利用できる
  • 青色事業専従者給与で経費にできる

各メリットを解説します。

青色申告特別控除を受けられる

青色申告特別控除を受けられる点が、確定申告時に青色申告で事業所得として申告するメリットです。青色申告特別控除を受けると、55万円(65万円・10万円)を所得から控除できるため、節税につながります。
事業所得で55万円の青色申告特別控除を受けるための要件は、以下のとおりです。

  • 事業所得を生ずべき事業を営んでいる
  • 所得にかかる取引を正規の簿記の原則で記帳している
  • 記帳に基づいて作成した貸借対照表・損益計算書を確定申告書に添付し、期限までに提出している

また、65万円の控除を受けるためには、上記に加えて「電子帳簿保存に対応している」「期限までにe-Taxで確定申告書などを提出している」のいずれかを満たしていなければなりません。

65万円の要件も55万円の要件も満たしていない場合は、10万円が適用されます。

他の所得と損益通算できる

青色申告・白色申告問わず、事業所得は損益通算できる点がメリットです。

損益通算とは、一定の順序にしたがって総所得金額などを計算する際に、各種所得金額の計算上生じた損失のうち対象部分を、他の各種所得の金額から控除できる制度を指します。事業所得と異なり、雑所得は損益通算ができません。

会社員が事業所得に該当する副業をする場合、副業で赤字になった金額を給与所得から引いて、所得税を計算できます。

参考)国税庁「No.2250 損益通算」

純損失の繰越ができる

事業所得で青色申告する場合、純損失の繰越をできる点もメリットです。事業所得に損失(赤字)がある場合、損益通算の規定を適用しても控除しきれない金額を翌年以後3年間にわたって繰り越し、各年分の所得金額から控除できます。

また、前年も青色申告していれば、純損失を繰り越さずに前年(損失が生じていた場合)に繰り戻して所得税還付を受けられます(純損失の繰り戻し)。

30万円未満の少額減価償却資産の特例を利用できる

事業所得として青色申告すれば、30万円未満の少額減価償却資産の特例を利用できます。この特例は、30万円未満の減価償却資産を取得した際に、減価償却資産合計額300万円を限度として損金算入できる制度です。

つまり、数年に分けて減価償却しなければならない資産を取得した場合でも、その年の利益を考慮して一括で経費として計上できます。ただし、特例の適用期間には期限が設けられているため、注意しましょう。

青色事業専従者給与で経費にできる

事業所得を青色申告で申告すれば、一緒に働く家族に支払う給与を青色事業専従者給与で経費にできる可能性がある点もメリットです。ただし、青色事業専従者給与として認められるためには、以下の要件をすべて満たさなければなりません。

  • 青色申告者と生計を一にしている配偶者やその他の親族
  • 15歳以上
  • 青色申告者の事業に専ら従事している

なお、青色事業専従者として給与の支払を受ける人は、控除対象配偶者や扶養親族の対象外です。

参考)青色申告のメリット

事業所得を白色申告で申告するメリット

単式簿記で手間がかからない点が、青色申告せずに白色申告で申告するメリットとして挙げられます。

青色申告で用いる複式簿記の場合、各取引を「借方」と「貸方」に分類しながら記入しなければなりません。一方、単式簿記の場合は、各取引について現金の増減のみを記録します。

しかし、白色申告では、青色申告特別控除を受けたり、純損失を繰り越したりできません。そのため、手続きが簡単であることだけに注目せず、メリットを比較したうえで白色申告にするか、青色申告にするか判断することが必要です。

事業所得の経費とは

事業所得を算出する際に計上できる経費の具体例は、以下のとおりです。

  • 水道光熱費
  • 通信費
  • 広告宣伝費
  • 接待交際費
  • 修繕費
  • 消耗品費
  • 減価償却費
  • 福利厚生費
  • 給料賃金
  • 外注工賃
  • 地代家賃
  • 貸倒金

また、経費を引く前に、収入から仕入金額などの売上原価も引けます。

個人事業主は、事務所兼自宅の家賃などの家事関連費を按分して経費計上できる点も理解しておきましょう。家事関連費とは、個人事業主が支払う費用のうち、事業の支出とプライベートの支出が混ざっている項目のことです。

家事関連費で押さえておくべきポイント

家事関連費について押さえておくべきポイントは、主に以下のとおりです。

  • 合理的な判断に基づき按分比率する
  • 妥当性を証明するためのエビデンスを残しておく
  • ビジネスに関係するもののみ適切に計上する

それぞれ解説します。

合理的な判断に基づき按分比率を設定する

家事関連費の一部を計上するにあたって、合理的な判断に基づいて按分比率を設定することが大切です。

一般的に、家事按分で経費計上する際は、家事関連費に業務に関する部分の割合(按分比率)を乗じて金額を計算します。しかし、計上時に用いる「30%」「50%」などの数字が根拠がないものであれば、税務調査で経費としての計上が否定されかねません。

占有している面積や使用している時間など、誰でも理解しやすいような根拠に基づき数字を設定しましょう。

妥当性を証明するためのエビデンスを残しておく

妥当性を証明するためにエビデンスを残しておくことも、家事関連費の一部を経費として計上する際のポイントです。根拠を示す資料なしで経費を計上していると、税務調査で正当性が疑われる可能性があります。

プライベートと業務に使う車両のガソリン代の一部を経費として計上する場合は、業務に使用した際の行き先や走行距離を記録したファイルがエビデンスの具体例です。また、事務所兼自宅の家賃の一部を経費として計上する場合は、事務所として使用している部分の写真や、スペースを計算したメモなどを残しておくとよいでしょう。

ビジネスに関係するもののみ適切に計上する

ビジネスに関係するもののみ、適切に計上することも必要です。個人事業主は家賃の一部を経費計上できる事例があるからといって、実際は自宅を業務に一切使用していないのにもかかわらず、家事按分をしてはいけません。

また、家族名義のものや家族が支払ったものにも注意が必要です。たとえビジネスで使用している携帯電話だとしても、名義が配偶者になっていると税務調査で正当性を疑われる可能性があります。

事業所得の確定申告時の注意点

事業所得で確定申告する際の主な注意点は、以下のとおりです。

  • 計上漏れがないようにする
  • 事業収入の計上時期を意識する
  • 家事関連費を理解しておく
  • 減価償却の制度を把握しておく

それぞれ解説します。

計上漏れがないようにする

事業所得として確定申告をする際、計上漏れに注意しましょう。

棚卸資産の損害で発生した保険金は、売上の補てんとしての性格を有するため、収入として計上します。また、休廃業に伴う補償金も、収益の補償として受け取るため収入での計上が必要です。

さらに、事務所の火事などで下りた事業用固定資産の保険金は、対象資産の損失額(必要経費)から控除しなければなりません。

事業収入の計上時期を意識する

事業収入の計上時期を意識しましょう。なぜなら、収入金額によって計上すべき時期が異なるためです。

事業所得の主な計上時期を以下にまとめました。

収入の区分 収入の計上時期
棚卸資産の販売 引き渡し日
棚卸資産の試用販売 相手方による購入意思の表示日
棚卸資産の委託販売 受託者による委託品の販売日
物の引き渡しを要する請負契約 目的物の全部を完成して相手方に引き渡した日
物の引き渡しを要さない請負契約 約束した役務の提供完了日
人的役務の提供 人的役務の提供完了日

上記はあくまで原則です。細かな決まりについては、国税庁のサイトを参考にしてください。

参考)国税庁「第2款 所得金額の計算の通則 法第36条《収入金額》関係(事業所得の総収入金額の収入すべき時期)」

減価償却の制度を把握しておく

減価償却に関する制度も把握しておきましょう。減価償却とは、減価償却資産の取得に要した金額を、一定の方法で各年分の必要経費として配分していく手続きのことです。

減価償却資産に該当(建物・機械装置・器具備品・車両運搬具など)する場合、原則として一度に経費計上できません。ただし、「30万円未満の少額減価償却資産の特例」のように、一部例外はあります。

事業所得にかかる税金を計算する流れ

事業所得にかかる税金を計算する流れは、以下のとおりです。

  1. 総収入金額を把握する
  2. 事業収入から必要経費を引く
  3. 事業所得を計算する
  4. 事業所得に税率をかけて控除額を引く

それぞれ確認していきましょう。

1. 総収入金額を把握する

事業によって得られた売上や雑収入などを確認し、総収入金額を把握しましょう。雑収入に該当する例は、以下のとおりです。

  • 金銭以外の物や権利その他の経済的利益の価額
  • 商品を自家用に消費した場合や贈与した場合のその商品の価額
  • 商品などの棚卸資産について損失を受けたことにより支払を受ける保険金や損害賠償金
  • 空箱や作業くずなどの売却代金
  • 仕入割引やリベート収入

事業に関するものに限定される点が、ポイントです。

2. 事業収入から必要経費を引く

1で計算した総収入金額から、必要経費を引きます。必要経費とは、収入を得るために直接必要な売上原価や販売費、管理費その他費用のことです。給与や家賃、業務上の移動にかかった旅費交通費、減価償却費なども必要経費に該当します。

なお、すでに紹介したように、家事関連費は事業に関連する部分のみ必要経費の対象です。

参考)売上原価とは
参考)減価償却とは

3. 事業所得を計算する

2の計算結果から青色申告特別控除を引けば、事業所得を計算できます。事業所得の金額を計算する式は、以下のとおりです。

事業所得の金額 = 総収入金額 - 必要経費 - 青色申告特別控除

青色申告特別控除は、青色申告しなければ受けられません。また、要件次第で適用できる金額が10万円・55万円・65万円と異なる点に注意しましょう。

4. 事業所得に税率をかけて控除額を引く

3まで計算したら、最後に事業所得に所定の税率をかけて、控除額を引きます。2025年4月1日時点における所得税の税率は以下のとおりです。

課税される所得金額 税率 控除額
1,000円 から 1,949,000円まで 5% 0円
1,950,000円 から 3,299,000円まで 10% 97,500円
3,300,000円 から 6,949,000円まで 20% 427,500円
6,950,000円 から 8,999,000円まで 23% 636,000円
9,000,000円 から 17,999,000円まで 33% 1,536,000円
18,000,000円 から 39,999,000円まで 40% 2,796,000円
40,000,000円 以上 45% 4,796,000円

たとえば、事業所得の金額が300万円の場合、税率が10%かかり、97,500円の控除が適用されます。

なお、今回は事業所得のみ所得がある前提で説明しています。

※2025年分からは、基準所得金額(確定申告を要しない配当所得を含めるなどした一定の所得金額)が3億3,000万円を超える場合で、その超える部分の金額の22.5%相当額が、その年分の通常の所得税・復興特別所得税を上回るときは、その上回る部分の所得税額が加算される

参考)国税庁「No.1350 事業所得の課税のしくみ(事業所得)」
参考:国税庁「No.2260 所得税の税率」

所得税以外に個人事業主に対してかかる可能性がある税金

所得税以外に、個人事業主に対してかかる可能性がある税金は以下のとおりです。

  • 個人事業税
  • 住民税(※)
  • 消費税

ここまで紹介してきたのは主に所得税に関する内容のため、他の税金についても理解を深めておきましょう。

※2024年度より、個人住民税の均等割とあわせて、国税の森林環境税が1,000円徴収されています。

個人事業税

個人事業税とは、個人が地方税法などで定められた特定の業種を営んでいる場合に、都道府県に納付する必要がある税金のことです。対象の事業は、物品販売業・料理店業・不動産貸付業・製造業など37業種が該当する「第1種事業」、畜産業や水産業、薪炭製造業の3業種が該当する「第2種事業」、医業・利用業・コンサルタント業など30業種が該当する「第3種事業」に分類できます。

東京都における個人事業税の税率は、「第1種事業」が5%、「第2種事業」が4%、「第3種事業」は5%もしくは3%です。

参考)東京都主税局「個人事業税」

住民税

住民税とは、居住する自治体に納付する税金のことです。定額で課税される「均等割」と前年の所得に応じて課税される「所得割」をあわせて納付しなければなりません。

均等割は道府県民税が「1,000円」で市町村民税が「3,000円」、所得割は道府県民税が「4%」で市町村民税が「6%」(※)です。ただし、所得割について、各自治体が条例により制限税率を採用していることがあります。

※政令都市は道府県民税が2%、市民税が8%

参考)東京都主税局「個人事業税」

住民税

住民税とは、居住する自治体に納付する税金のことです。定額で課税される「均等割」と前年の所得に応じて課税される「所得割」をあわせて納付しなければなりません。

均等割は道府県民税が「1,000円」で市町村民税が「3,000円」、所得割は道府県民税が「4%」で市町村民税が「6%」(※)です。ただし、所得割について、各自治体が条例により制限税率を採用していることがあります。

※政令都市は道府県民税が2%、市民税が8%

参考)総務省「個人住民税」

消費税

消費税とは、商品の販売やサービスなどの取引に対して消費者が負担し、事業者が納付する税金のことです。

事業を営む人が課税事業者の場合は、消費税を納付しなければなりません。一方、対象期間の課税売上高が1,000万円以下の場合は、免税事業者としてその年の消費税納付義務が免除されます。

ただし、免税事業者の条件を満たす場合でも、適格請求書発行事業者としての登録を受けている場合は消費税を納付しなければなりません。

参考)国税庁「消費税のしくみ」

事業所得で確定申告する流れ

事業所得で確定申告する際の流れは、以下のとおりです。

  1. 青色申告決算書もしくは収支内訳書を作成する
  2. 確定申告書第一表・第二表などに転記・記載する
  3. 確定申告書を提出する

各手順について、詳しく解説します。

1. 青色申告決算書もしくは収支内訳書を作成する

事業所得で確定申告するにあたって、まず青色申告決算書もしくは収支内訳書を作成しましょう。青色申告の場合は青色申告決算書、白色申告の場合は収支内訳書を作成します。

それぞれの書き方について説明しましょう。

青色申告決算書の書き方

青色申告書(一般用)の1ページ目には、一定期間における事業者の収益と費用をまとめた損益計算書を記載します。売上金額・売上原価や経費、各種引当金・準備金などを記載し、所得金額を計算しましょう。

2〜3ページ目は、損益計算書の内訳を記載する箇所です。2ページ目に月別売上金額・仕入金額や地代家賃の内訳など、3ページ目に売上金額・仕入金額の明細や減価償却費の計算などを記載します。

4ページ目は、貸借対照表を記載する箇所です。貸借対照表とは、特定の時点における事業者の資産状況を示した書類を指します。資産の部と負債・資本の部に分けて、各勘定科目を記入していきましょう。

収支内訳書の書き方

収支内訳書の1ページ目では、収入金額・売上原価・経費などを記載し、所得金額を計算します。賃金の支払いがある場合は、給料賃金の内訳も記載しましょう。

2ページ目には、1ページ目の内訳を記載します。売上金額・仕入金額の明細や、減価償却の計算について記載しましょう。

なお、収支内訳書では、青色申告決算書のような貸借対照表を作成する必要がありません。

2. 確定申告書第一表・第二表などに転記・記載する

青色申告決算書、もしくは収支内訳書を作成したら、確定申告書第一表に収入金額や所得金額を転記します。第一表では、申告者の情報や税金の計算などの記載も必要です。

また、第二表には第一表に記載した数字の内訳などを記載します。控除対象の家族がいる場合は、配偶者や親族に関する事項などにも記載しましょう。

なお、事業所得以外に土地・建物の売買や株式売買などで得た譲渡所得がある場合は第三表、翌年に繰り越す純損失がある場合は第四表への記載も必要です。

3. 確定申告書を提出する

確定申告書を作成したら、必要書類と一緒に所轄の税務署に提出します。提出方法は、主に以下のとおりです。

  • スマートフォンやパソコンを使ってe-Taxで送信する
  • 所轄の税務署に郵送する
  • 所轄の税務署を訪問して、窓口で提出する

e-Taxを使えば、いつでもどこでも確定申告ができます。画面の案内に従って金額を入力するだけで対応可能なため、転記したり計算したりする手間もかかりません。

確定申告の必要書類

確定申告で必要な書類は、以下のとおりです。

  • 本人確認書類
  • 所得を確認する資料
  • 所得控除を証明する資料
  • 還付がある場合に銀行口座番号などを確認できる資料(通帳など)
  • マイナンバー

また、事業所得の確定申告で提出する書類は白色申告と青色申告で異なります。白色申告の場合、確定申告書と収支内訳書の作成が必要です。青色申告の場合、確定申告書と青色申告決算書を作成しなければなりません。

青色申告するために必要なこと

青色申告を開始するためには、あらかじめ所得税の青色申告承認申請手続きをしなければなりません。手続きの期限は、青色申告を予定している年の3月15日までです。

「所得税の青色申告承認申請書」を作成して所轄の税務署に提出することで、青色申告の手続きをできます。所轄の税務署を知りたい場合は、国税庁の「税務署の所在地などを知りたい方」を参考にしてください。

なお、実際に税務署を訪問したり、税務署に郵送したりしなくても、スマートフォンやパソコンを使ってe-Taxによる手続きも可能です。

事業所得まとめ

事業所得とは、事業を営むことで得られる所得のことです。ただし、営利性・継続性などによって、雑所得に該当するケースもあるため注意しましょう。

個人事業主が事業所得を確定申告する際は、家事関連費について理解を深めておくことが大切です。業務とプライベート両方に使用しているものについては、明確な根拠があれば業務部分の金額について経費計上できる可能性があります。

事業所得と雑所得の違いや、事業所得で必要経費として認められる項目を意識しつつ、正しく確定申告しましょう。

このメディアの監修者

元吉 孝子

元吉 孝子 元吉孝子税理士事務所 代表
大学卒業後、一般事業会社の経理部門にてキャリアをスタート。その後、大手会計事務所にて15年間、医療機関に特化した会計・税務支援に従事し、開業から法人化、事業承継、相続対策まで、クライアントに寄り添う伴走者として経験を積む。
その後、千代田区の税理士法人に勤務し、EC事業や個人の相続案件に携わる。平成30年11月20日に税理士登録後も同法人でパートナー税理士を務め、通算16年間の勤務を通じて幅広い分野の専門知識を習得。
これまでの30年以上の経験を活かし、現在は自身の会計事務所を開設。お客様一人ひとりの視点に立ち、共に課題を解決していくことを目指している。

運営企業

当社、株式会社フリーウェイジャパンは、1991年に創業した企業です。創業当初から税理士事務所・税理士法人向けならびに中小事業者(中小企業および個人事業主)向けに、会計ソフトなどの業務系システムを開発・販売しています。2017年からは、会計・財務・資金調達などに関する情報を発信するメディアを運営しています。

項目 内容
会社名 株式会社フリーウェイジャパン
法人番号 1011101045361
事業内容
  • 会計・財務・資金調達に関するメディア運営
  • 中小事業者・会計事務所向け業務系システムの開発・販売
本社所在地 〒160-0022
東京都新宿区新宿3-5-6 キュープラザ新宿三丁目5階
所属団体 一般社団法人Fintech協会
顧問弁護士 AZX総合法律事務所

弊社では、正確かつ有益な情報発信を実践しており、そのために様々な機関の情報も参照しています。


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