確定申告のやり方は?必要書類や流れをわかりやすく解説

更新日:2026年03月18日

確定申告とは

確定申告は、個人事業主やフリーランスにとって毎年欠かせない大切な手続きです。しかし、「必要書類はそろっているか」「控除の申告漏れはないか」など、不安を感じる方も多いのではないでしょうか。

特に、書類の不備や計算ミスは、後からの修正に手間がかかるだけでなく、思わぬ損をしてしまう原因にもなります。

本記事では、確定申告の基本から必要書類、申告の流れ、注意点までをわかりやすく解説します。全体像を整理し、スムーズかつ正確に申告を進めるための参考にしてください。

目次

確定申告・確定申告書とは?

所得税の確定申告とは、1月1日から12月31日までに生じたすべての所得額と、それに対応する所得税額などを計算し、源泉徴収された税金や予定納税ですでに納めた税金などの過不足を精算する手続きです。確定申告のために作成する書類を、確定申告書と呼びます。

まずは、確定申告が必要な理由や、年末調整との違いについて確認していきましょう。

確定申告が必要な理由

確定申告が必要な主な理由は、納税のためです。納税は、勤労・教育と並び、「国民の三大義務」と呼ばれています。

納税には、所得に応じた所得税を正しく計算することが必要です。日本では、納税者ひとりひとりが自ら確定申告する「申告納税制度」により、税額を確定させています。

なお、多くの給与所得者は給与から所得税などが天引きで源泉徴収されるため、原則として確定申告する必要はありません。

参考)国税庁「税の学習コーナー」

確定申告が必要な理由

確定申告が必要な主な理由は、納税のためです。納税は、勤労・教育と並び、「国民の三大義務」と呼ばれています。

納税には、所得に応じた所得税を正しく計算することが必要です。日本では、納税者ひとりひとりが自ら確定申告する「申告納税制度」により、税額を確定させています。

なお、多くの給与所得者は給与から所得税などが天引きで源泉徴収されるため、原則として確定申告する必要はありません。

参考)国税庁「税の学習コーナー」

確定申告と年末調整の違い

年末調整とは、役員や従業員に対する毎月の給与などから源泉徴収した所得税(および復興特別所得税)と、対象者が1年間に納付すべき所得税(および復興特別所得税)の差額を精算する作業のことです。確定申告と年末調整の主な違いとして、「誰が手続きをするか」が挙げられます。

確定申告は、納税者自身で所得や所得税額を申告して納付する作業です。それに対して、年末調整は対象者の給与などから税額を源泉徴収している勤務先が手続きします。

日本では、多くの給与所得者が年末調整の対象です。国税庁の発表によると、2021年に1年を通じて勤務した給与所得者5,270万人のうち、年末調整したのは4,894万人(92.9%)でした。

なお、各種控除を適用可能な場合、年末調整時に天引きされた税金の一部が還付される場合があります。ただし、控除の種類によって、確定申告での対応が必要です。

参考)国税庁「令和3年分 民間給与実態統計調査-調査結果報告-」

確定申告の種類

確定申告には、青色申告と白色申告があります。それぞれの特徴や、申告のための条件について確認していきましょう。

青色申告特別控除できる「青色申告」

「青色申告」とは、一定水準の記帳をして、その内容に基づき正しい申告をする人に対して所得金額の計算で有利な取り扱いを認める制度のことです。

青色申告の「一定水準の記帳」とは、年末に貸借対照表と損益計算書を作成できるような正規の簿記によるものを原則として指します。ただし、現金出納帳・売掛帳・買掛帳・経費帳・固定資産台帳などの帳簿を備え付けた簡易な記帳でも対応可能です。

青色申告の主なメリットとして、以下の点が挙げられます。

  • 青色申告特別控除が受けられる
  • 青色事業専従者給与を経費として計上できる
  • 事業所得の純損失を繰越できる
  • 貸倒引当金を計上できる

青色申告特別控除とは、所得から55万円もしくは65万円の控除を受けることで税額を軽減できる仕組みです。青色申告特別控除で65万円の控除を受けるには、電子帳簿保存かe-Taxによる電子申告をしなければなりません。

e-Taxとは、国税に関する各種手続きについて、インターネットなどを利用して電子的に手続きできるシステムのことです。国税庁によると、2024年度の所得税申告のうち74.4%はe-Taxによるものでした。

なお、青色申告するにはあらかじめ「青色申告承認申請書」の提出が必要です。新たに青色申告を申請する場合、原則としてその年の3月15日までに所轄の税務署に提出しなければなりません。

参考)青色申告とは
参考)国税庁「e-Tax の利用状況等について」

手続きが簡単な「白色申告」

「白色申告」とは、青色申告以外の方法で確定申告をおこなうことをいいます。白色申告にも、記帳制度や記録保存制度は定められています。

白色申告のメリットは、青色申告承認申請書の提出が不要で手続きが簡単な点です。また、青色申告と比べると帳簿作成も簡単なため、会計知識が浅くても対応できます。

一方、白色申告には特別控除がありません。税額を抑えたいのであれば、手間をかけても青色申告したほうがよいでしょう。

参考)白色申告とは

確定申告の流れと必要書類

確定申告の流れは、以下のとおりです。

  • STEP1.必要書類を準備する
  • STEP2.確定申告書を作成する
  • STEP3.確定申告書を税務署に提出する
  • STEP4.税金を納付する(還付を受ける)

以下では、それぞれのステップについて詳しく解説します。

STEP1.必要書類を準備する

確定申告をする際は、事前に以下の書類をそろえておくことで、スムーズに確定申告を進められます。

  • 確定申告書
  • 本人確認書類
  • 所得金額がわかる書類
  • 控除証明書
  • 還付金の振込先がわかる書類

確定申告書

確定申告では、原則として「第一表」と「第二表」が必要です。申告内容によっては、第三表や第四表などの様式が必要になる場合もあります。

※国税庁「申告書第一表・第二表【令和7年分用】」を引用して加工

これらの申告書様式は、国税庁のWebサイトからダウンロードする他、税務署窓口での入手や郵送請求が可能です。

なお、確定申告ソフトや国税庁の「確定申告書等作成コーナー」を利用する場合は、画面の案内に従って入力することで申告書が自動作成されるため、様式を事前に準備する必要はありません。

本人確認書類

確定申告では、原則として「番号確認(マイナンバー)」と「身元確認」の両方が必要です。マイナンバーカードであれば1枚で番号確認と身元確認を兼ねますが、カードがない場合は「番号確認書類」と「身元確認書類」をそれぞれ用意する必要があります。

提出方法によって、原本の提示や写しの提出、電子的な本人確認など対応方法が異なります。

【税務署の窓口で提出する場合】

本人確認書類の原本提示が必要です。マイナンバーカードがある場合は、カード1枚で対応できます。

マイナンバーカードがない場合は、通知カードやマイナンバー記載の住民票の写し、住民票記載事項証明書などの番号確認書類のいずれかが必要です。それらに加えて、運転免許証やパスポート、在留カード、公的医療保険の被保険者証など身元確認書類のいずれか1点を提示します。

【郵送で提出する場合】

本人確認書類の写しを「本人確認書類(写)添付台紙」に貼り付けて提出します。マイナンバーカードの場合は、表面と裏面の両方の写しが必要です。

マイナンバーカードがない場合は、窓口提出と同様に番号確認書類と身元確認書類を用意し、写しをそれぞれ貼り付けます。なお、公的医療保険の資格確認書の写しを使用する場合は、保険者番号や被保険者などの記号・番号が判読できないようマスキングが必要です。

【e-Taxで提出する場合】

電子的な方法で本人確認をするため、原則として書類の提出は必要ありません。

マイナンバーカードの電子証明書を利用する方法が一般的ですが、マイナンバーカードや通知カードと身元確認書類の画像データを送信する方法、事前に税務署で発行されたIDとパスワードを利用する方法などもあります。

なお、通知カードは廃止されていますが、氏名や住所などの記載事項が住民票と一致している場合に限り、現在も番号確認書類としての利用が可能です。

参考)国税庁「番号制度に係る税務署への申請書等の提出に当たってのお願い」
参考)国税庁「番号法令、国税庁告示における主な本人確認書類等」

所得金額がわかる書類

所得の種類ごとに、申告に必要となる書類は異なります。

事業所得、不動産所得、山林所得がある場合は、青色申告決算書(青色申告者)または収支内訳書(白色申告者)、山林所得収支内訳書(山林所得者)が必要です。また、前々年の業務に係る雑所得が1,000万円を超える場合も、収支内訳書を提出する必要があります。

給与所得がある場合は、申告年分の給与所得の源泉徴収票を、公的年金などを受給している場合は、申告年分の公的年金などの源泉徴収票の準備が必要です。

総合譲渡(譲渡所得)がある場合には、譲渡所得の内訳書の作成・提出が求められます。その他の所得がある場合も、収入金額および必要経費がわかる書類などを準備してください。

なお、源泉徴収票などの一部の書類は、確定申告書への添付や提示が不要となっているものもあります。ただし、申告書の作成には内容の確認が必要なため、保管・準備が必要です。

参考)国税庁「Q20 所得税等の確定申告書を提出する際に必要な書類はどのようなものですか。」

控除証明書

確定申告で所得控除や税額控除を受ける際は、原則として各控除に対応する証明書や明細書の提出または提示が必要です。

また、申告書を提出する際には、これら控除書類に加えてマイナンバーの記載および本人確認書類(写しを含む)の提示または添付を義務付けられています。代表的な書類は以下のとおりです。

  • 社会保険料控除:社会保険料(国民年金保険料)控除証明書
  • 小規模企業共済等掛金控除:支払った掛金額の証明書
  • 地震保険料控除:支払った掛金額の証明書
  • 生命保険料控除:支払った掛金額の証明書(ただし、旧生命保険料に係るもので1契約あたり9,000円以下のものは除く)

この他、医療費控除の明細書や住宅借入金等特別控除(住宅ローン控除)の計算明細書なども原則として必要です。一方、給与所得や公的年金などの源泉徴収票については、提出や提示は必要ありません。

e-Taxを利用して申告する場合、医療費通知の記載事項など一部の書類については、内容を入力して送信することで添付を省略できる場合があります。ただし、税務署から内容確認のために提示や提出を求められることがあることから、確定申告期限から5年間は、これらの関連書類を自宅などで大切に保管してください。

銀行口座がわかる書類

確定申告で還付金を受け取る場合は、振込先となる本人名義の銀行口座を正確に記載する必要があります。そのため口座番号や名義を確認できる預金通帳などを手元に用意しておくと安心です。これらの書類は、申告書に添付や提出をする必要はありません。

なお還付金は、本人名義の口座にのみ振り込まれます。すでに公金受取口座を登録している場合は、その口座を振込先として指定することも可能です。また、銀行口座への振込みの他、最寄りのゆうちょ銀行や郵便局の窓口で受け取る方法も選択できます。

参考)国税庁「Q42 還付金の受取には、どのような方法があるのですか。」

STEP2.確定申告書を作成する

確定申告書には、第一表・第二表などがあります。また、青色申告なら損益計算書や貸借対照表、白色申告なら収支内訳書の提出も必要です。

ここから、それぞれの作成方法を詳しく解説します。

確定申告書第一表の書き方

確定申告書第一表とは、収入・所得・控除などの額をまとめた書類です。確定申告する全員が第一表を提出します。

第一表に記載する主な内容は、以下のとおりです。

  • 個人に関する情報
  • 収入金額等
  • 所得金額等
  • 所得から差し引かれる金額
  • 税金の計算
  • その他
  • 還付される税金の受取場所

「個人に関する情報」には、氏名・納税地・職業などを記載します。また、「種類」には、自身が該当する項目にすべて◯をつけましょう(青色申告者なら「青色」)。

「収入金額等」では、それぞれ該当する箇所に1年間の収入額を記載します。収入金額を記載した種類は、次の所得金額の部分にも、経費を差し引いた額の記載が必要です。

「所得から差し引かれる金額」には、社会保険料控除や基礎控除など、該当する控除を記載します。「税金の計算」の「課税される所得金額」には、「所得金額等」の合計から「所得から差し引かれる金額」の合計を引いた金額の記載が必要です。

「その他」は、該当する部分がある場合のみ、記載してください。「還付される税金の受取場所」には、還付金を受け取る口座情報を記載します。

確定申告書第二表の書き方

確定申告書第二表とは、第一表の根拠となる数字を記載した書類です。確定申告する全員が第二表を提出します。

第二表に記載する主な内容は、以下のとおりです。

  • 住所・屋号・氏名
  • 所得の内訳
  • 総合課税の譲渡所得、一時所得に関する事項
  • 特例適用条文等
  • 保険料控除等に関する事項
  • 本人に関する事項
  • 雑損控除に関する事項
  • 寄附金控除に関する事項
  • 配偶者や親族に関する事項
  • 事業専従者に関する事項
  • 住民税・事業税に関する事項

「所得の内訳」には、第一表に記載した「所得金額等」を詳しく記載します。取引先ごとに、収入金額だけでなく源泉徴収税額も記載しなければなりません。

「保険料控除等に関する事項」には、各保険料控除の詳細を記載します。その中の、「うち年末調整等以外」には、源泉徴収票に載っていない部分の金額を記載しましょう。

「事業専従者に関する事項」は事業専従者がいる場合に記載します。事業専従者とは、支払った給与の一部を経費としてみなせる親族(生計を一にする)のことです。

確定申告書第三表・第四表を作成する場合とは

条件次第で、確定申告書第三表や第四表の作成が必要です。ここでは、第三表と第四表の概要のみ、簡単に紹介します。

確定申告書第三表は、申告分離課税を申告する場合に提出する書類です。

申告分離課税とは、不動産売却や株式譲渡などで生じた所得のように、他の所得と分離して税額を計算する方法を指します。給与所得のみの場合、総合課税のため第三表の作成は不要です。

確定申告書第四表は、損失申告で使います。損失申告とは、損失を申告することにより、翌年度以降へ損失を繰り越すことです。

損益計算書の書き方(青色申告書)

損益計算書とは、1年間を通じて事業で得られた利益や損失をまとめた書類です。一般的に、青色申告決算書の1から3ページ目が損益計算書に該当します。

損益計算書の1ページ目に記載される主な項目は、以下のとおりです。

  • 売上
  • 原価
  • 経費
  • 各種引当金・準備金
  • 青色申告特別控除

それぞれに該当する金額を記載しましょう。

また、損益計算書の2ページ目には以下の項目があります。

  • 月別売上金額および仕入金額
  • 給料賃金の内訳
  • 専従者給与の内訳
  • 貸倒引当金繰入額の計算
  • 青色申告特別控除の計算

「給料賃金の内訳」や「専従者給与の内訳」には、支払った相手の氏名の記載が必要です。また、「貸倒引当金繰入額の計算」には、回収が不可能と見込まれる売掛金や貸付金の見積額を記載します。

損益計算書の3ページ目に記載する項目は、以下のとおりです。

  • 減価償却費の計算
  • 利子割引料の内訳
  • 税理士・弁護士の報酬、料金の内訳
  • 地代や家賃の内訳
  • 特殊事情

「減価償却費の計算」では、耐用年数に応じて分割で経費計上するための減価償却費を計算します。「利子割引料」とは、金融機関からの借入で発生する支払利息や手形の割引料などのことです。

「地代や家賃の内訳」では、家事按分ができます。家事按分とは、プライベートと業務の両方で使用している支出に対し、業務で使用している割合を経費として計上することです。

貸借対照表の書き方(青色申告書)

貸借対照表とは、特定の時点における事業の財政状態を示した書類です。一般的に、青色申告書の4ページ目が貸借対照表にあたります。

貸借対照表で記載する項目は、以下のとおりです。

  • 資産の部
  • 負債・資本の部
  • 製造原価の計算

左側の「資産の部」は、事業の資産状況を示した項目です。現金・預金・売掛金などが記載されます。

右側の「負債・資本の部」は、借入金・買掛金などの負債や、元入金・事業主借などの資本が示された項目です。元入金とは、個人事業主が事業を始める際の元手になる勘定科目(会社でいう資本金)、事業主借は事業以外から入金があった際の勘定科目(事業以外で出金した際に使うのが事業主貸)を指します。

「資産の部」合計と「負債・資本の部」合計が、一致している点が貸借対照表のポイントです。書き終えたら、数字が一致するか確認しましょう。

収支内訳書の書き方(白色申告書)

収支内訳書とは、売上や経費などの数値を示した書類です。白色申告の場合、収支内訳書を作成するため、損益計算書や貸借対照表を用意する必要はありません。

一般的に、収支内訳書は2ページに及びます。収支内訳書の1ページ目で記載する項目は、主に以下のとおりです。

  • 住所・氏名など
  • 「営業等」又は「雑(業務)」
  • 収入金額
  • 売上原価
  • 経費
  • 専従者控除
  • 給料賃金の内訳
  • 税理士・弁護士等の報酬・料金の内訳
  • 事業専従者の氏名等

「売上原価」には、飲食店や小売店などで仕入れる個人事業主が記載します。また、「経費」は旅費交通費や通信費などの金額を記載する項目です。

収支内訳書の2ページ目には、以下の項目があります。

  • 売上(収入)金額の明細
  • 仕入金額の明細
  • 減価償却費の計算
  • 地代家賃の内訳
  • 利子割引料の内訳
  • 本年中における特殊事情

「本年中における特殊事情」の欄は、税務署に伝えるべきことがある際に使用しましょう。

STEP3.確定申告書を税務署に提出する

確定申告書を作成したら、書類を提出しましょう。提出方法は、主に以下のとおりです。

  • e-Taxで申告する
  • 住所地の所轄税務署もしくは業務センターに送付する
  • 所轄税務署に直接持参する

確定申告書は、郵便物や信書便物で送付しなければなりません。送付する際に押される通信日付印が、確定申告した日としてみなされます。

さらに税務署に持ち込めるのは、祝日などを除く月曜日から金曜日の午前8時半から午後5時までです。時間外にしか税務署に行けない場合は、時間外収受箱への投函でも提出できます。

なお、住所地の所轄税務署がわからない場合は、国税庁のホームページから確認しましょう。

参考)国税庁「国税局・税務署を調べる」

STEP4.税金を納付する(還付を受ける)

確定申告後、申告した金額の税金を期限までに納付しなければなりません。所得税の納付方法は、以下のとおりです。

  • 窓口納付(納付書を使って金融機関または所轄税務署で納付)
  • ダイレクト納付(e-Tax利用者が、自身の預貯金口座から振替で納付)
  • インターネットバンキング(e-Tax利用者が、インターネットバンキングから納付)
  • クレジットカード納付(クレジットカードで納付*利用手数料あり)
  • スマホアプリ納付(スマートフォンのPay払いを通じて納付)
  • コンビニ納付(コンビニエンスストア窓口にて、QRコードやバーコードで納付)
  • 振替納税(振替依頼書を提出した上で、預貯金口座からの振替で納付)

確定申告書の提出後に、税務署から納付書や納税通知のお知らせなどが届くことはありません。自分から納付しなければならない点に、注意しましょう。

また、本来納付すべき金額よりも多く納税している場合、確定申告書に記載(入力)した口座に税金が還付されます。書面で提出した場合は申告から1か月〜1か月半、e-Taxを利用した場合は3週間程度が還付の目安です。

確定申告の税額の計算方法

確定申告では、金額を記載したり計算したりする場面があります。計算するにあたって、所得の種類を意識することがポイントです。

たとえば、会社員がネットショップ運営の副業をしている場合、基本的に給与所得と雑所得(場合によって事業所得)を計算します。今回は年間の給与収入が400万円、雑収入が100万円、雑収入を得るために経費50万円がかかったケース(繰越損失なし)で、計算方法を確認していきましょう。

所得を計算する

給与所得は、以下の式で計算します。

給与所得 = 1年間の給与合計金額 - 給与所得控除

給与所得控除額は、給与などの収入金額によって異なります。2026年2月1日現在、給与所得控除額は以下のとおりです。

給与等の収入金額
(給与所得の源泉徴収票の支払金額)
給与所得控除額
1,900,000円まで 650,000円
1,900,001円から3,600,000円まで 収入金額 × 30% + 80,000円
3,600,001円から6,600,000円まで 収入金額 × 20% + 440,000円
6,600,001円から8,500,000円まで 収入金額 × 10% + 1,100,000円
8,500,001円以上 1,950,000円(上限)

今回、給与収入が400万円で、給与所得控除額は124万円です(400万円 × 20% + 44万円)。そのため、給与所得は276万円(400万円 ー 124万円)と計算できます。

続いて、雑所得(業務にかかる)の計算方法は、以下のとおりです。

総収入金額 - 必要経費

今回、雑収入が100万円でそれにかかった経費が50万円のため、雑所得は50万円です(100万円 ー 50万円)。

なお、給与所得と雑所得を合わせることで、年間所得を326万円と計算できます(276万円 + 50万円)。

参考)国税庁「No.1410 給与所得控除」

課税所得を計算する

課税所得は、所得から所得控除を引くことで求められます。今回は、基礎控除のみ適用になると仮定しましょう。

基礎控除額は、以下のように合計所得金額によって異なります。

納税者本人の合計所得金額 控除額
令和6年分以前 令和7年分
令和8年分
令和9年分以後
132万円以下 48万円 95万円
132万円超 336万円以下 88万円 58万円
336万円超 489万円以下 68万円
489万円超 655万円以下 63万円
655万円超 2,350万円以下 58万円
2,350万円超 2,400万円以下 48万円
2,400万円超 2,450万円以下 32万円
2,450万円超 2,500万円以下 16万円
2,500万円超 0円

今回の合計所得は326万円のため、基礎控除額は88万円になります。よって、課税所得は238万円です(326万円 ー 88万円)。

参考)国税庁「No.1199 基礎控除」

所得税額を計算する

所得税額は、課税所得に税率をかけてから一定の控除額を引くことで計算できます。2026年2月1日時点の、所得税率と控除額は以下のとおりです。

課税される所得金額 税率 控除額
1,000円から1,949,000円まで 5% 0円
1,950,000円から3,299,000円まで 10% 97,500円
3,300,000円から6,949,000円まで 20% 427,500円
6,950,000円から8,999,000円まで 23% 636,000円
9,000,000円から17,999,000円まで 33% 1,536,000円
18,000,000円から39,999,000円まで 40% 2,796,000円
40,000,000円以上 45% 4,796,000円

税率は5%から45%の7段階に区分されており、所得が多くなるほど税率も高くなる点が特徴です。このように、所得が多くなるにつれて税率が段階的に高くなり、納税者がその支払能力に応じて公平に税を負担するしくみを「超過累進税率」と呼びます。

今回、課税所得の金額は238万円のため、税率10%で控除額が97,500円です。よって、所得税額は14万5百円と計算できます(238万円 × 10% ー 9.75万円)。

なお、2037年までは、所得税額の2.1%にあたる復興特別所得税も納付しなければなりません。今回のケースでは、約2,950円です(140,500円 × 2.1%)。※防衛特別所得税(仮称)の創設により、令和9年(2027年)分以降から税率を下げて期間が延長される予定です。

参考)国税庁「No.2260 所得税の税率」
参考)国税庁「令和8年度税制改正の大綱(6/9)」

確定申告が必要な人

確定申告が必要となるのは、主に個人事業主やフリーランスですが、会社員であっても状況によっては確定申告が必要になる場合があります。代表的なケースは、以下のとおりです。

  • 個人事業主・フリーランス
  • 年収400万円を超える公的年金受給者
  • 不動産収入等がある人
  • 年収2,000万円を超える会社員
  • 副業所得が20万円を超える会社員
  • 勤務先で年末調整ができなかった会社員
  • 「退職所得の受給に関する申告書」を提出していない人

以下では、それぞれについて解説します。

個人事業主・フリーランス

自営業やフリーランスなどの個人事業主は、すべての所得の合計から必要経費を差し引いた「合計所得金額」を基に各種所得控除を差し引いて課税所得を計算し、税率を乗じて所得税額を算出します。結果として納付すべき所得税がある場合には、原則として確定申告が必要です。

2025年分以降、所得税の基礎控除は合計所得金額に応じて見直され、最大で95万円となりました(2024年分までは48万円)。他に適用できる所得控除がない場合、合計所得金額が95万円を超えると課税所得が発生するため、原則として所得税の確定申告が必要です。

なお、基礎控除は合計所得金額が2,500万円以下の場合に適用され、所得金額が増えるにつれて控除の割合は段階的に縮小します。

また、所得税の確定申告の義務がない場合であっても、住民税の申告が必要となることがあるため注意してください。さらに、各種控除の適用を受ける場合や源泉徴収された所得税の還付を受ける場合には、確定申告をする必要があります。

参考)国税庁「令和7年度税制改正による所得税の基礎控除の見直し等について」

年収400万円を超える公的年金受給者

公的年金等の受給者で、収入金額の合計額が400万円を超える人は、所得税の確定申告が必要です。

公的年金等の収入が400万円以下で、かつ年金以外の所得が20万円以下の場合は、確定申告が不要となる特例がありますが、年収が400万円を超える場合はこの特例の対象外となります。

そのため、公的年金等以外の所得金額にかかわらず、確定申告が必要です。なお、仮に所得税の確定申告が不要となる場合であっても、所得や控除の状況によっては住民税の申告が求められることがあります。

参考)国税庁「年金受給者の皆様へ 所得税の確定申告が不要になる場合があります!!」

不動産収入などがある人

給与所得者で給与の年間収入金額が2,000万円以下であっても、給与以外の総合課税の所得(不動産所得や株投資など)の合計額が20万円を超える場合は、原則として所得税の確定申告が必要です。

給与所得がない人で株式投資などによる所得のみの場合は、所得控除(基礎控除95万円など)を差し引いても課税所得が残るときに、確定申告が必要となります。

一時所得がある場合は、収入金額から支出金額および特別控除額(最高50万円)を差し引いた金額の2分の1が課税対象となり、この金額を含めて所得税額が生じる場合には原則として確定申告が必要です。

一時所得には、懸賞や福引きの賞金品、競馬や競輪の払戻金、生命保険の一時金などがあります。

参考)国税庁「No.1370 不動産収入を受け取ったとき(不動産所得)」
参考)国税庁「No.1490 一時所得」

年収2,000万円を超える会社員

給与所得者の多くは勤務先の年末調整で納税手続きが完了しますが、年間の給与収入が2,000万円を超える場合は例外です。この金額を超えると、会社で年末調整を受けられないため、自分自身で確定申告をしなければなりません。

該当する人には、年末調整がされていない源泉徴収票が勤務先から発行されます。この源泉徴収票をもとに、翌年の2月16日から3月15日(土日祝の場合は翌平日)までの期間に確定申告をしなければなりません。

毎月の給与から所得税は天引きされていますが、年間の正確な税額を計算し、過不足を精算する手続きが必要です。

副業所得が20万円を超える会社員

会社員であっても、副業による所得が年間20万円を超える場合は、確定申告をする必要があります。勤務先の年末調整や源泉徴収には、副業分の収入は含まれないためです。

副業が業務委託や物販などの場合は、必要経費を差し引いた所得が20万円超かどうかで判断します。

副業がアルバイトや派遣など源泉徴収の対象の給与である場合は、「年末調整されなかった給与の収入金額」と「給与所得・退職所得以外の各種所得金額」の合計が20万円を超えるかどうかの判定が必要です。

勤務先で年末調整ができなかった会社員

勤務先で年末調整を受けられなかった、または内容に誤りがあった給与所得者は、自分で確定申告をする必要があります。

たとえば、控除の申告内容が間違っていた場合や配偶者控除や扶養控除の要件を満たしていなかった場合は、確定申告で正しい内容に修正しなければなりません。

また、年の途中で転職したにもかかわらず、前職の源泉徴収票を提出できずに年末調整を受けた場合も前職分を含めた確定申告が必要です。

さらに、年内に退職して再就職していない人や、退職後に独立した人は年末調整自体を受けられないため、給与所得や事業所得を含めて確定申告をする必要があります。

「退職所得の受給に関する申告書」を提出していない人

退職金を受け取る際に「退職所得の受給に関する申告書」を提出していない場合は、確定申告が必要です。この申告書を提出していない場合は、退職金の支払時に一律20.42%の所得税等が源泉徴収され、原則として年末調整や源泉徴収のみでは税額の精算が完了しません。

そのため、確定申告をして退職所得を含めた正しい税額を計算し、過不足を精算する必要があります。源泉徴収額が本来の税額より多い場合は、確定申告により還付を受けられるケースもあることから、提出漏れがある場合は申告内容を確認してください。

参考)国税庁「退職金と税」

確定申告が不要な人

確定申告は、すべての人に必要な手続きではありません。働き方や所得の金額、年末調整や控除の適用状況によっては、確定申告をしなくてもよいケースがあります。代表的なものは、以下のとおりです。

  • 会社で年末調整をしている給与所得者
  • 所得が95万円以下の人
  • 副業所得が20万円未満の会社員

以下では、それぞれについて解説します。

会社で年末調整をしている給与所得者

会社で年末調整を受けている給与所得者は、原則として確定申告は不要です。年末調整によって、給与から源泉徴収された所得税の過不足が精算され、年間の所得税額が確定するためです。

ただし、給与収入が2,000万円を超える場合や副業所得(収入−経費)が20万円を超える場合などは、年末調整とは別に確定申告が必要になります。

所得が95万円以下の人

所得が95万円以下の人は、原則として確定申告は不要です。令和7年度の税制改正により、基礎控除額は最大で95万円に引き上げられました。1年間の所得が95万円以下であれば、基礎控除を差し引くことで課税所得が0円となるため、所得税は発生しません。

基礎控除額は、合計所得金額に応じて変動します。132万円を超えると段階的に減少し、2,500万円を超えると適用されなくなる仕組みです。

参考)国税庁「令和7年度税制改正による所得税の基礎控除の見直し等について」

副業所得が20万円未満の会社員

副業所得が年間20万円以下の給与所得者は、所得税の確定申告は原則として必要ありません。ただし、住民税については20万円以下の免除ルールはなく、副業分の所得は住民税の申告が求められます。

また、副業分の住民税が給与天引きされると、勤務先に副業が知られる可能性があるため注意が必要です。勤務先に副業が伝わることを避けたい場合は、確定申告書の住民税に関する事項で「自分で納付(普通徴収)」を選択し、副業分の住民税を普通徴収にすることで自宅に納付書が届くようにできます。

確定申告する所得の種類

所得税法では、所得を10種類に分類しており、原則として個人が得たすべての所得が課税対象です。一方で、社会政策上の見地などから所得税を課さない「非課税所得」も定められており、大きく4つの区分に分けられます。

【10種類の課税所得】

所得の種類 概要と主な内容
利子所得 預貯金や公社債などの収益の分配による所得
配当所得 株主や出資者が法人から受ける剰余金や利益の配当、剰余金の分配などによる所得
不動産所得 土地や建物、船舶・航空機などの不動産を貸して得た所得
事業所得 農業、製造業、小売業、サービス業などの事業から生じる所得
給与所得 勤務先から受ける給与や賞与などによる所得
退職所得 退職により勤務先から受ける退職金や一時金などによる所得
山林所得 5年を超えて保有する山林を伐採しての譲渡や、立木のまま譲渡した所得
譲渡所得 土地、建物、株式、金地金、ゴルフ会員権などの資産を譲渡した所得
一時所得 営利目的の継続的行為以外から生じた、生命保険の一時金や懸賞金などの所得
雑所得 上記9種類のいずれにも該当しない所得で、公的年金や副業の収入などが含まれる

【4区分の非課税所得(主な分類)】

分類 主な内容と具体例
利子・配当所得関係 NISAの配当、障害者などの少額預金の利子、納税準備預金の利子など
給与所得・公的年金関係 給与所得者に支払われる一定額の通勤手当・旅費、遺族年金、傷病年金など
譲渡(山林)所得関係 家具や衣類など生活に通常必要な動産の譲渡、NISA口座内での上場株式などの譲渡所得、国への財産寄附など
その他 損害賠償金、慰謝料、学資金、扶養義務者から受け取る仕送りなど

参考)国税庁「No.2011 課税される所得と非課税所得」

確定申告にまつわる所得控除の種類

所得税の確定申告において適用できる控除には、大きく分けて「所得控除」と「税額控除」の2種類があります。それぞれの特徴は、以下のとおりです。

区分 差し引くタイミング 説明
所得控除 税率をかける前の所得金額から 各納税者の個人的事情への考慮や最低生活費を保障するためのものなど、税負担面での調整を目的に設けられている
税額控除 算出された所得税額から 計算後の税額から直接差し引く(節税効果が大きい)

所得控除と主な税額控除の種類を以下にまとめました。

【所得控除(全16種類)】

控除の種類 説明
雑損控除 災害、盗難、横領によって資産に損害を受けた場合に受けられる
医療費控除 自分や生計を一にする親族のために、一定額以上の医療費を支払った場合に受けられる
社会保険料控除 健康保険料、厚生年金保険料、国民年金保険料などの支払額の全額が控除される
小規模企業共済等掛金控除 企業型年金加入者や個人型年金などに掛金を支払った場合に、その全額が控除される
生命保険料控除 生命保険、介護医療保険、個人年金保険の保険料を支払った場合に適用される
地震保険料控除 地震保険や旧長期損害保険の保険料を支払った場合に適用される
寄附金控除 国や地方公共団体、特定公益増進法人などに対し「特定寄附金」を支出した場合に受けられる
障害者控除 納税者本人、配偶者、扶養親族が所得税法上の障害者である場合に適用される
寡婦控除 夫と離婚・死別し、ひとり親に該当しない一定の要件を満たす女性に適用される
ひとり親控除 婚姻していない、または配偶者の生死が不明で、生計を一にする子がいる場合に適用される
勤労学生控除 働きながら学校に通う学生で、合計所得金額が一定以下の人に適用される
配偶者控除 合計所得金額が58万円以下の配偶者がいる場合に、納税者の所得に応じて適用される
配偶者特別控除 配偶者の合計所得金額が58万円を超え133万円以下の場合に、段階的に適用される
扶養控除 16歳以上の親族を養っている場合に適用される
扶養親族の年齢、同居の有無などで控除額が異なる
特定親族特別控除 19歳以上23歳未満で所得が一定範囲の特定親族がいる場合に適用される
※令和7年(2025年)分以降から適用
基礎控除 合計所得金額が2,500万円以下の納税者に適用される
控除額は、合計所得金額に応じて異なる

【主な税額控除】

控除の種類 説明
(特定増改築等)住宅借入金等特別控除 いわゆる「住宅ローン控除」
住宅の新築・取得等のローン残高に応じて一定期間控除
配当控除 総合課税を選択した配当所得がある場合に、一定割合を控除
外国税額控除 国外で生じた所得に現地の税金がかかった場合に適用
住宅耐震改修特別控除 自宅(昭和56年5月31日以前に建築された家屋で一定のもの)の耐震改修工事をした場合に、一定額を控除

会社員などの給与所得者の場合、多くの所得控除は勤務先の年末調整で適用できますが、確定申告が必要な控除もあるため確認が必要です。

参考)国税庁「No.1100 所得控除のあらまし」
参考)国税庁「No.1200 税額控除」

住民税の申告が必要なケース

所得税の確定申告が不要でも、住民税申告が必要になることがあります。住民税を申告するには、申告書を所轄の役所に提出します。提出にあたって、所得の証明書類や控除書類、本人確認書類などを準備しなければなりません。

住民税申告とは、地方税である市町村民税や都道府県民税(あわせて住民税)を申告する手続きのことです。それに対して、所得税の確定申告では国税である所得税を申告します。

たとえば、神奈川県横浜市では、住民税の申告が必要な条件として、主に以下を挙げています。

  • 公的年金などの収入が400万円以下で、公的年金などにかかる所得金額(雑所得除く)が20万円以下
  • 1か所から給与の支払を受けており、給与所得以外の所得の合計額が20万円以下
  • 2か所以上から給与の支払を受けており、年末調整されなかった給与の収入金額と給与所得以外の各種の所得金額との合計額が20万円以下
  • 対象年度に所得がなかった
  • 日払いによる給与収入で源泉徴収票がない

なお、税務署から自治体に情報共有されるため、確定申告をしていれば基本的に住民税の申告は必要ありません。

参考)横浜市「市民税・県民税の申告について」

確定申告のポイント

確定申告のポイントは、以下のとおりです。

  • 確定申告には期限がある
  • PCやスマートフォンでも確定申告できる

それぞれ解説します。

確定申告には期限がある

確定申告には期限があるため、期日を意識して早めに準備することがやり方のポイントです。確定申告の期限は、所得が生じた翌年2月16日から3月15日までの間です。

万が一期限を過ぎてしまった場合は、できるだけ早く申告するようにしましょう。なぜなら、申告が遅れて納付が過ぎた日の分だけ延滞税が課されるためです。

なお、確定申告だけでなく、所得税の納税期限も3月15日までと定められています。

PCやスマートフォンでも確定申告できる

確定申告書を書面で提出するだけでなく、PCやスマートフォンで申告する方法がある点もポイントです。また、書面で提出する場合も、所轄税務署に持参する方法と郵送する方法があります。

PCやスマートフォンを使って確定申告する方法が、e-Taxです。自宅からe-Taxを利用することのメリットとして、以下の点が挙げられます。

  • 手間がかからない(郵送や持参の必要なし)
  • 印刷代や郵便代がかからない
  • 原則として添付書類が不要
  • 確定申告期間であれば、メンテナンス時間を除き24時間いつでも利用できる
  • 書面で提出する場合と比べて、還付されるまでの期間が短い

PCやスマートフォンで確定申告する場合、時期が到来したときに国税庁の「確定申告書等作成コーナー」にて書類を作成し、e-Taxで送信すれば、税務署への持参や郵送なしで対応できます。

スマホをICカードリーダライターの代わりとして使い、マイナンバー方式で所得税の確定申告を進める場合の流れは、以下のとおりです。

  1. 確定申告書等作成コーナーで、「作成開始」をクリックする
  2. 「マイナンバーカードをお持ちの方」の「スマートフォンを使用してe-Tax」を選択する
  3. 作成する申告書(「所得税」もしくは「決算書・収支内訳書(+所得税)」)を選択する
  4. 「マイナポータルと連携する」もしくは「連携しないで申告書等を作成する」を選択する
  5. 画面に表示されたQRコードをスマートフォンで読み取り、アプリをインストールする
  6. インストールしたアプリで、新たに画面に表示されたQRコードを読み取る
  7. マイナンバーカードのパスワード4ケタ(利用者証明用電子証明書)を入力し、「次へ」をタップする
  8. スマートフォンで「読み取り開始」をタップして、マイナンバーカードを読み取る
  9. 「閉じる」をタップしてPCの画面を確認する
  10. マイナンバーカードが読み取れていれば、申告書の作成を始める

なお、マイナンバーカードを所有していなくても「ID・パスワード方式」で対応できますが、あくまで暫定的な処置です。今後はマイナンバーカードが必須になる可能性があるため、注意しましょう。

※「QRコード」は株式会社デンソーウェーブの登録商標です。

確定申告の流れと必要書類

※「必要書類」「流れ」へのニーズが高いため、前半へ移動

確定申告をおこなうメリット

確定申告をおこなうメリットは、所得税や住民税の負担を軽減でき、払い過ぎた税金が戻ってくる可能性がある点です。

個人事業主やフリーランスの場合、必要経費や各種控除を正しく申告することで課税所得を抑えられ、結果として節税効果が期待できます。青色申告の場合は、赤字の繰越控除により将来の税負担を軽くすることが可能です。

会社員でも、ふるさと納税による寄附金控除や医療費控除などは年末調整では反映されないため、確定申告をおこなうことで還付を受けられるメリットがあります。

確定申告をしないリスク

確定申告の義務があるにもかかわらず申告をしない場合は、税負担の増加や控除の喪失、社会的信用の低下など金銭面と生活面の両方で重大な不利益が生じます。具体的なリスクは、以下のとおりです。

【税法上のペナルティ】
本来の税金に加え、無申告加算税や延滞税が課されます。悪質な場合は、重加算税や刑事罰の対象となる可能性もあります。

【控除の喪失と減額】
青色申告特別控除が大幅に減額される他、医療費控除やふるさと納税などの控除や還付を受けられません。

【社会的信用の低下】
所得証明書が発行できず、ローン契約や賃貸契約、保育園の入園手続きなどに支障をきたすおそれがあります。

【保険料の負担増】
個人事業主の場合「所得証明書」が発行されないため、収入が少ない場合などに適用される国民健康保険料の軽減措置を受けられません。

無申告は経済的な損失だけでなく生活上の信用問題にも直結します。期限内での申告が重要です。

確定申告をスムーズに進めるコツ

以下が確定申告をスムーズに進めるコツです。

  • 確定申告ソフト・会計ソフトを利用する
  • 経費計上する領収書を保存しておく
  • 帳簿をこまめにつける

会計ソフトを利用すれば、計算ミスを防ぎ初心者でも確定申告しやすいです。確定申告には、収入や経費の金額を確認するために資料を集めたり、さまざまな計算をしたりして手間がかかるため、効率よく進める工夫をしましょう。

確定申告がわからないときの相談先3選

確定申告のやり方や税金の計算方法などがわからない場合、主な相談先は以下のとおりです。

  1. 税理士
  2. 税務署窓口
  3. 自治体の相談窓口

相談先ごとの特徴や、相談できる内容などを解説します。

1. 税理士

税理士の業務として、「税務相談」「税務書類の作成」「税務代理」などがあります。税務代理とは、確定申告や青色申告の承認申請などを代理することです。

税理士に相談すれば、確定申告についての専門的なアドバイスを受けられるでしょう。また、税務書類の作成や確定申告の代理を依頼すれば、手間を省けます。ただし、税理士に依頼すると、10万円前後の費用がかかる点に注意が必要です。

2. 税務署窓口

確定申告時期になると、税務署の申告相談会場で確定申告について相談できます。無料の点が、税務署に相談するメリットです。

ただし、相談できるのは開庁時間に限定されている点、「入場整理券」が必要な点に注意しましょう。時期によっては混雑するため、早めに行動することが大切です。

なお、税務署によっては、閉庁日に確定申告の相談受付をしている場合もあります。

3. 自治体の相談窓口

自治体によって、地元の税理士会との共催で税金についての相談を受け付けていることがあります。ただし、利用できるのは該当する自治体の住民に限ることが一般的です。

また、住民税の確定申告については、税務署ではなく役所が主な相談窓口となります。所得税の確定申告対象外でも住民税申告が必要な場合は、早めに相談しましょう。

確定申告まとめ

確定申告とは、1年間に生じた所得や所得税額を計算して過不足を精算する手続きのことです。所得や条件によって、確定申告が必要な場合と不要な場合があります。

確定申告不要な場合でも、住宅ローン控除(初年度)を受ける場合などには、確定申告したほうがよいです。また、確定申告の対象外でも、住民税の申告が必要になることがあります。

毎年確定申告には期限があるため、制度を理解して早めに準備しておきましょう。

このメディアの監修者

元吉 孝子

元吉 孝子 元吉孝子税理士事務所 代表
大学卒業後、一般事業会社の経理部門にてキャリアをスタート。その後、大手会計事務所にて15年間、医療機関に特化した会計・税務支援に従事し、開業から法人化、事業承継、相続対策まで、クライアントに寄り添う伴走者として経験を積む。
その後、千代田区の税理士法人に勤務し、EC事業や個人の相続案件に携わる。平成30年11月20日に税理士登録後も同法人でパートナー税理士を務め、通算16年間の勤務を通じて幅広い分野の専門知識を習得。
これまでの30年以上の経験を活かし、現在は自身の会計事務所を開設。お客様一人ひとりの視点に立ち、共に課題を解決していくことを目指している。

運営企業

当社、株式会社フリーウェイジャパンは、1991年に創業した企業です。創業当初から税理士事務所・税理士法人向けならびに中小事業者(中小企業および個人事業主)向けに、会計ソフトなどの業務系システムを開発・販売しています。2017年からは、会計・財務・資金調達などに関する情報を発信するメディアを運営しています。

項目 内容
会社名 株式会社フリーウェイジャパン
法人番号 1011101045361
事業内容
  • 会計・財務・資金調達に関するメディア運営
  • 中小事業者・会計事務所向け業務系システムの開発・販売
本社所在地 〒160-0022
東京都新宿区新宿3-5-6 キュープラザ新宿三丁目5階
所属団体 一般社団法人Fintech協会
顧問弁護士 AZX総合法律事務所

弊社では、正確かつ有益な情報発信を実践しており、そのために様々な機関の情報も参照しています。


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