法人口座開設におすすめの銀行16社比較│手数料やメリットを紹介【2024年最新】

更新日:2024年03月26日

法人口座おすすめ

法人口座開設におすすめの銀行選びは、創業時のランニングコストを抑えることができ比較的審査に通りやすいといった点がポイントです。とはいえ月額料金や振込手数料、サービス内容は銀行ごとに異なり、どの銀行で口座を開設すべきか迷うことが多々あります。

本記事では、法人口座の開設可能な銀行を4つのカテゴリーに分け、それぞれおすすめの銀行を紹介します。

目次

【法人口座おすすめ2選】

法人口座の開設でおすすめなのはネット銀行です。ネットバンキングの基本料が無料で、他行あての振込手数料も安く、口座開設にかかる日数も短いからです。ネット銀行の中でも、複数の法人口座開設に最適な銀行を2つ紹介しますので、以下の比較表を参考にしてみてください。

ネット銀行の名称 振込手数料 口座開設までの日数
同行あて 他行あて
GMOあおぞらネット銀行 無料 一律145円 最短即日
住信SBIネット銀行 無料 一律145円 最短翌営業日

法人口座を開設できる金融機関のメリットやデメリットを解説

法人口座を開設できる金融機関は多数存在しますが、この記事では代表的な4種類の金融機関について、各々のメリット・デメリット・どんな人におすすめかを解説します。

  • 都市銀行
  • 地方銀行
  • 信用金庫
  • ネット銀行

都市銀行

都市銀行は、規模が大きく全国や世界で事業を展開しているため、確かな信用力を有しています。そのため、都市銀行の法人口座をもっていることで会社の信用力も上がります。また、全国に支店があるため対応サービスの幅が広いです。会社が全国各地に展開している場合にもスムーズに取引できるでしょう。

一方、信用力が高い反面、口座開設の難易度は高めです。また、中小企業への融資には消極的と言われています。全国に店舗があるため、懇意にしている担当者が突然転勤する可能性もあるため、長期的な関係を築きにくい点も特徴です。

都市銀行で口座開設することがおすすめのケースは、全国・世界で事業を行っていきたいケースや、大きな融資が必要なケースです。また、都市銀行には独自のブランド力があるため、ハクをつけたい場合にも都市銀行は魅力的です。

地方銀行

地方銀行は、基本的に地域密着で事業を行っています。そのため、近隣地域の事業者やコミュニティを把握しています。また、都市銀行よりも中小企業でも融資に柔軟に対応してくれる上、親身に相談にのってもらえます。

一方で、違う地方になると店舗が存在しないケースもあるため、今後違う地方にも展開する場合、取引がスムーズに行えない可能性があります。また、金利がやや高いことや、高額の融資の審査期間が長いことにも留意しましょう。

地方銀行で口座開設することがおすすめのケースは、地域密着で事業を行っているケースです。また、地元のビジネス事情に詳しくブランド力も強いので、地方である程度力をもちたい場合には特におすすめです。

信用金庫

信用金庫は、地方銀行以上に地域密着で事業を行っています。そのため、地元の事情を熟知した上で、地方銀行以上に事業アドバイスなど細やかなサービスを行ってくれることがメリットです。

一方、従業員300人以上又は資本金が9億円を超えると利用できなくなってしまいます。また、金利も比較的高いとされています。

信用金庫で口座開設することがおすすめのケースは、地域密着で事業を行っているケースです。地方銀行より口座が開設しやすいと言われており、細やかなサービスも期待できるので、駆け出し期、もしくは小規模な企業にはおすすめと言えるでしょう。

ネット銀行

ネット銀行は、実店舗を基本的に持ちません。固定費を抑えられるため、手数料が安く設定されており、預金の金利が高い傾向にあります。また、24時間365日インターネット上で振込や決済が可能であることもメリットです。

一方、歴史が浅い銀行が多いぶん、取引先からの信頼度が都市銀行や地方銀行等に比べると高くはないと言われています。また、窓口で直接相談できないことや、社会保険、労働保険、税金の口座振替に非対応なケースもあります。

ネット銀行で口座開設することがおすすめのケースは、起業して間もないケースです。他の金融機関と比べて口座開設のハードルが低いため、起業して間もなく信頼性が低くても口座開設できる確率が高まるからです。

【都市銀行】おすすめ法人口座4選

都市銀行のおすすめは、「三井住友銀行」「三菱UFJ銀行」「みずほ銀行」「りそな銀行」の4行です。それぞれの月額基本料金と振込手数料について、以下の表にまとめました。

【都市銀行別】 三井住友銀行 三菱UFJ銀行 みずほ銀行 りそな銀行
サービス名 Web21
ライトタイプ
BizSTATION みずほビジネスWEB
ライトプラン
りそなビジネスダイレクト
Mini
ネットバンキング月額料金 無料 1,760円 3,300円 3,300円
振込手数料 同一銀行宛 同一支店内 3万円未満 無料 110円 無料 無料
3万円以上 無料 330円 無料 無料
本店他支店 3万円未満 無料 110円 220円 330円
3万円以上 無料 330円 440円 330円
他金融機関宛 3万円未満 165円 484円 490円 605円
3万円以上 330円 660円 660円 660円

※2024年3月現在

手数料は変更されていることがあります。契約前にご確認ください。

1.三井住友銀行

三井住友銀行では「Web21」という法人向けネットバンキングサービスを提供しています。「ライトタイプ」「デビュータイプ」「スタンダードタイプ」「エキスパートタイプ」4つのコースに分かれており、利用したいサービスにより選択できます。「ライトタイプ」は、1日の振込上限額が300万円までなどサービスに制約があるものの、月額料金は無料です。はじめはお試し感覚で利用しつつタイプ変更を検討していくことも可能です。

参考)三井住友銀行

2.三菱UFJ銀行

三菱UFJ銀行の「BizSTATION」は、パソコンやスマートフォンを使って簡単かつスピーディーに銀行取引ができるサービスです。月額料金は1,760円で、申し込み月の翌々月末まで最大3ヶ月間の基本料金が無料になります。また「BizSTATION Light」は「24時間サービス」「スマートフォンアプリを使えない」などの制約があるものの月額料金は無料です。BizSTATIONにステップアップ後も、BizSTATION Lightで登録した各種情報はそのまま引き継がれます。

参考)三菱UFJ銀行

3.みずほ銀行

みずほ銀行の「みずほビジネスWEB」は、インターネットを通じて預金口座の取引明細の確認や振込・振替などを提供するサービスです。月額基本料金は3,300円で、申し込み月から3ヶ月間は基本料金が無料になります。サービスの「残高照会」「入出金明細照会」「明細照会(日付範囲指定)」「振込・振替」の手続きがスマートフォンとタブレットで利用できます。また「総合振込」はタブレットでの利用が可能です。

参考)みずほ銀行

4.りそな銀行

りそな銀行の「りそなビジネスダイレクト」は、口座照会や振込、データ伝送などの取引ができるサービスで月額料金は7,700円です。また「りそなビジネスダイレクト(Mini)」の場合には、月額料金は3,300円に抑えることが可能です。その分サービスは、取引口座照会や振込・振替サービス、Pay-easy(ペイジー)による税金・料金払込みなどに限られます。

参考)りそな銀行

【地方銀行】おすすめ法人口座4選

地方銀行のおすすめは、「関西みらい銀行」「千葉銀行」「横浜銀行」「きらぼし銀行」の4行です。それぞれの月額基本料金と振込手数料について、以下の表にまとめました。

【地方銀行別】 関西みらい銀行 千葉銀行 横浜銀行 きらぼし銀行
サービス名 関西みらいビジネスダイレクト
Web照会・振込サービス
インターネットEBサービス<Web-EB>基本サービス(標準版) 〈はまぎん〉ビジネスサポートダイレクト 基本プラン きらぼしビジネスネット 基本コース
ネットバンキング月額料金 2,200円 2,200円 2,200円 2,200円
振込手数料 同一銀行宛 同一支店内 3万円未満 無料 無料 無料 無料
3万円以上 無料 無料 無料 無料
本店他支店 3万円未満 330円 110円 110円 110円
3万円以上 330円 330円 330円 220円
他金融機関宛 3万円未満 605円 385円 385円 385円
3万円以上 605円 550円 550円 550円

※2024年3月現在
※手数料は変更されていることがあります。契約前にご確認ください。

1.関西みらい銀行

関西みらい銀行で法人口座を開設するメリットは、以下のとおりです。

  • 無料で使える「りそなグループアプリ for ビジネス」で、振込や残高確認ができる
  • 条件を満たせば、原則面談なしでWebでの口座開設が完結する
  • 口座開設と同時にビジネスデビットカードの決済が可能
  • 申し込みから最短3営業日後に、関西みらいビジネスローン「Speed on!(スピードオン)」の申し込みができる
【関西みらい銀行】 店舗数:266店舗(2023年3月31日現在)
店舗がある地域 大阪府 滋賀県 兵庫県
京都府 奈良県 和歌山県
愛知県 東京都
利用可能時間(指定日を除く) 平日 7:00~23:55
土日祝 8:00~22:00

※2024年3月現在

参考)関西みらい銀行

2.千葉銀行

千葉銀行の「ちばぎんインターネットEBサービス<Web-EB>」は、インターネットを介して下記のサービスを提供しています。

  • 預金口座の預金残高・入出金明細・振込入金明細の照会
  • 振込・振替
  • 税金・各種料金払込みサービスPay-easy<ペイジー>

インターネットに接続できる環境であれば、新たに専用ソフトウェアや機器を購入することなく利用できます。

【千葉銀行】 店舗数:181店舗(2023年9月末現在)
店舗がある地域 千葉県 東京都 茨城県
埼玉県 大阪府
利用可能時間(指定日を除く) 毎日 0:00~24:00
※ただし、日曜日21:00~翌日8:00を除く

※2024年3月現在

参考)千葉銀行

3.横浜銀行

横浜銀行の「〈はまぎん〉ビジネスサポートダイレクト照会・振込サービス(基本プラン)」は、以下のサービスを提供しています。

  • 取引照会サービス
  • 資金移動サービス(振込・振替)
  • Pay-easy(ペイジー)
  • メール通知サービス

「月額無料プラン」は1日あたりの利用限度額が300万円までなど、サービスに制約があるものの月額利用料は無料です。

【横浜銀行】 店舗数:202店舗(2023年12月31日現在)
店舗がある地域 神奈川県 東京都 群馬県
愛知県 大阪府
利用可能時間 0:00~24:00(指定日以外は毎日)

※2024年3月現在

参考)横浜銀行

4.きらぼし銀行

きらぼし銀行 の「きらぼしビジネスネット」では、以下のコースがあります。

  • 総合コース(月間基本料5,500円):全サービス利用可能
  • 基本コース(月間基本料2,200円):基本サービスのみ利用可能
  • ライトコース(月間基本料無料):口座照会のみ利用可能

ライトコースは月間基本料が無料です。ただしPay-easy(ペイジー)には対応していません。

【きらぼし銀行】 店舗数:164店舗(2023年9月30日現在)
店舗がある地域 東京都 神奈川県 埼玉県
千葉県
利用可能時間 0:00~24:00(指定日以外は毎日)

※2024年3月現在

参考)きらぼし銀行

【信用金庫】おすすめ法人口座4選

信用金庫のおすすめは、「東京信用金庫」「横浜信用金庫」「千葉信用金庫」「城北信用金庫」の4金庫です。それぞれの月額基本料金と振込手数料について、以下の表にまとめました。

【信用金庫別】 東京信用金庫 横浜信用金庫 千葉信用金庫 城北信用金庫
サービス名 法人インターネットバンキングサービス 《よこしん》ビジネスダイレクト 法人インターネットバンキング 法人インターネットバンキング
ネットバンキング月額料金 1,100円〜 1,650円〜 1,100円〜 1,100円〜
振込手数料 同一金庫宛 同一支店内 3万円未満 無料 無料 無料 無料
3万円以上 無料 無料 無料 無料
本店他支店 3万円未満 無料 無料 110円(5万円未満) 無料
3万円以上 無料 無料 220円(5万円以上) 無料
他金融機関宛 3万円未満 275円(5万円未満) 385円 165円(5万円未満) 275円
3万円以上 440円(5万円以上) 550円 330円(5万円以上) 275円

※2024年3月現在

手数料は変更されていることがあります。契約前にご確認ください。

1.東京信用金庫

東京信用金庫は、東京都豊島区の東池袋に本店を構える信用金庫です。東京23区と武蔵野市、国分寺市などの東京西部、さいたま市や川越市、越谷市など埼玉15の市や町が営業地区となっています。「法人インターネットバンキングサービス」の月間利用料は、オンラインサービスのみの場合は1,100円/月、データ伝送サービス(オンラインサービス含む)は2,200円/月です。

【東京信用金庫】 店舗数:30店舗(2023年11月28日現在)
営業地区 東京都 23区 西東京市 東久留米市
清瀬市 小平市 東村山市
武蔵野市 三鷹市 小金井市
東大和市 国分寺市 調布市
狛江市
埼玉県 戸田市 朝霞市 和光市
新座市 志木市 川口市
蕨市 さいたま市 富士見市
所沢市 ふじみ野市 川越市
狭山市 越谷市 入間郡三芳町
利用可能時間 7:00~24:00
火〜金 0:00~24:00
0:00~23:50
8:00~24:00

※2024年3月現在

参考)東京信用金庫

2.横浜信用金庫

横浜信用金庫の営業地域は、横浜市をはじめとして川崎市や海老名市、横須賀市など神奈川県の17市町村と東京の大田区と町田市です。店舗数は61店舗にのぼります。「《よこしん》ビジネスダイレクト」の月額利用料は、インターネットバンキングのみの場合は1,650円/月、インターネットバンキング+伝送サービスは3,300円/月です。

【横浜信用金庫】 店舗数:61店舗(2021年3月末現在)
営業地区 神奈川県 横浜市 川崎市 横須賀市
鎌倉市 藤沢市 茅ヶ崎市
逗子市 三浦市 相模原市
厚木市 大和市 海老名市
座間市 綾瀬市 高座郡
三浦郡 愛甲郡愛川町
東京都 大田区 町田市
利用可能時間 6:00〜23:55/翌0:01〜3:00
火〜土 5:00〜23:55/翌0:01〜3:00
5:00~22:00

※2024年3月現在

参考)横浜信用金庫

千葉信用金庫

千葉信用金庫は、千葉に本店を構え千葉市から成田市、富津市といった千葉県の市町村と茨城県に店舗やATMを展開しています。「法人インターネットバンキング」は、照会サービスや資金移動サービス、ファイル伝送サービスがあります。月額利用料は、オンライン取引のみの場合は1,100円/月、ファイル伝送サービス(オンライン取引を含む)を利用する場合は3,300円/月です。

【千葉信用金庫】 店舗数:49店舗(2020年3月末現在)
営業地区 千葉県 千葉市 木更津市 成田市
習志野市 市原市 船橋市
市川市 松戸市 佐倉市
八千代市 東金市 鎌ヶ谷市
浦安市 四街道市 茂原市
君津市 袖ヶ浦市 八街市
印西市 香取市 館山市
鴨川市 富津市 我孫子市
柏市 流山市 白井市
富里市 山武市 旭市
南房総市 大網白里市 印旛郡
山武郡 長生郡 香取郡
安房郡 夷隅郡大多喜町
茨城県 取手市 稲敷市 北相馬郡
稲敷郡河内町
利用可能時間 平日 7:00~23:00
8:00~22:00
8:00~21:00

※2024年3月現在

参考)千葉信用金庫

4.城北信用金庫

城北信用金庫は本部を東京都北区に置き、本店は荒川区内にあります。営業地区は、都23区26市1町・埼玉県25市3町・神奈川県6市・千葉県12市・茨城県3市です。「法人インターネットバンキング」は、各種照会や税金・各種払込みのPay-easy(ペイジー)、都度振込(即時振込・予約振込)といったシンプルなサービスの場合、月額利用料は1,100円です。総合振込や給与・賞与振込、口座振替サービスも利用したいケースでは、2,200円の月額利用料になります。

【城北信用金庫】 店舗数:90店舗(2023年3月31日現在)
営業地区 東京都23区26市1町
埼玉県25市3町
神奈川県6市
千葉県12市
茨城県3市
利用可能時間 平日 7:00~23:00
7:00~22:00
8:00~21:00

※2024年3月現在

参考)城北信用金庫

【ネット銀行】おすすめ法人口座4選

ネット銀行のおすすめは、「GMOあおぞらネット銀行」「楽天銀行」「PayPay銀行」「住信SBIネット銀行」の4行です。それぞれの月額基本料金と振込手数料について、以下の表にまとめました。

【ネット銀行別】 GMOあおぞらネット銀行 楽天銀行 PayPay銀行 住信SBIネット銀行
ネットバンキング月額料金 無料
振込手数料 同一銀行宛 同一支店内 3万円未満 無料 52円 55円 無料
3万円以上
本店他支店 3万円未満
3万円以上
他金融機関宛 3万円未満 145円 150円 160円 145円
3万円以上 145円 229円 160円 145円
Pay-easy(ペイジー)対応 対応 対応 対応 対応
利用可能時間 24時間365日
(システムメンテナンスの時間帯を除く)

※2024年3月現在
※手数料は変更されていることがあります。契約前にご確認ください。

1.GMOあおぞらネット銀行

GMOあおぞらネット銀行は、他行宛ての振込手数料が145円と法人口座のなかでも安く抑えられ、同一銀行への振込手数料と月額手数料は無料です。スマホから口座開設を行えば、最短当日で口座開設ができ、顔のセルフィー動画と本人確認書類を撮影して申し込めます。また、口座開設月から翌々月までの最大3ヶ月間は、振込手数料が月20回まで無料というキャンペーンがあります。さらに設立1年未満の法人であれば、設立月から1年経過するまでの最大13ヶ月間は振込手数料が月20回まで無料です。

参考)GMOあおぞらネット銀行

2.楽天銀行

楽天銀行の法人向けビジネス口座は、最大20口座まで開設可能で、それぞれの事業用途に応じたキャッシュフローの管理が可能です。例えば、事業の種類や店舗ごと、ないしは部門ごとに口座を分けることによって、キャッシュフローの管理がしやすくなります。さらに「楽天銀行ビジネスデビットカード(JCB)」を利用した場合には、利用金額の1%がキャッシュバックされるという特典もあります。楽天銀行ビジネスデビットカードの活用で、備品の購入や外回りのガソリン代などの立替や精算作業の手間が省けて便利です。

参考)楽天銀行

3.PayPay銀行

PayPay銀行から発行されるVisaデビットカードは、入会審査や年会費が不要で、決算書などの提出も求められません。PayPay銀行の口座を開設すると同時に利用を開始でき、Visa加盟店での支払いにも利用できます。利用可能な限度額は、1日あたり最大500万円です。利用した金額は、即時にPayPay銀行の口座から引き落とされるため、未払い金を計上せずに済みます。また、インターネットバンキングや会計ソフトで明細を確認することで、支出管理が容易になります。

参考)PayPay銀行

4.住信SBIネット銀行

住信SBIネット銀行の法人口座を開設すると、口座開設月とその翌月について振込手数料が月に10回まで無料となります。また、他の金融機関(他行)宛ての振込件数に応じて、振込手数料が安くなる「振込優遇プログラム」があります。

他行への振込が「5回以上で140円」「20回以上で135円」さらに「50回以上で130円」という特典です。毎月1日に、前々月の振込件数に応じて振込手数料を判定し、その月の月末日まで振込手数料の優遇が適用されます。たとえば8月1日〜8月31日の判定であれば、10月1日〜10月31日まで振込手数料が優遇されます。

口座開設時に提供されるデビットカードは、月間の利用金額に対して1,000円ごとに最大10ポイントが貯まり、1ポイント=1円で現金に交換できます。

参考)住信SBIネット銀行

初めての法人口座開設にネット銀行をおすすめする理由

ネット銀行の法人口座は、スピーディーに手続きを進められ場所や時間に縛られずに利用できるため、創業初期においては適した手段です。法人口座の開設は、新たなビジネスを始める際の重要なステップではあるものの、審査の厳しさや手続きの複雑さから、圧倒されてしまうことも多々あります。そこで、なぜネット銀行の法人口座がおすすめなのか、その理由とメリットについて解説します。

創業初期でも開設できる

法人口座を開設する際は、必ず審査が行われます。これは、マネーロンダリング等で口座が不正利用されないか確認するためのもので、事業内容や取引実績をもとに開設できるかどうか判断されます。

多くの金融機関は企業の事業実態を確認するため、これまでの取引実績を確認しますが、創業まもない場合は実績が少なく、審査に通りづらくなりがちです。しかしネット銀行は設立直後の法人の口座開設を応援している金融機関も多いため、必要書類をしっかり準備し事業内容を明確に伝えることができれば、審査にも通りやすいです。

例えば、GMOあおぞらネット銀行では、ホームページや納品書など、事業実態が証明できる書類が1部あれば申し込みできます。

スピーディーに開設できる

審査が厳しい金融機関では、場合によっては1ヶ月審査にかかることもあります。審査期間中には法人口座を使えないので、その間に大きなビジネスチャンスがあっても、法人口座をもっていなかったためにチャンスを逃すこともあるかもしれません。

その点ネット銀行は審査が早い傾向にあります。

時間や場所に縛られずに決済や明細を確認できる

リモートワークやフレックス制の導入など新しい働き方が広まる今、オフィス以外の場所から明細を確認したり、各種取引を進めたいこともあるのではないでしょうか。

都市銀行や地方銀行の場合、店舗がない場所では手続きが行えない場合もあります。しかし多くのネット銀行では、インターネット上で24時間365日どこからでも決済や明細の確認ができます。

法人口座を選ぶ際に比較したいポイント

創業期の法人口座選びは、事業の成功に大きく影響する要素です。金融機関によって利用コストや口座開設までのハードル、サービス内容などに違いがあるため、慎重に選ぶ必要があります。自社のニーズに合わせて、最適な法人口座を見つけるためには、どのようなポイントに注意すべきでしょうか。ここでは、創業期における法人口座を選ぶ際に比較したいポイントについて解説します。

利用コスト

創業当初は、資金繰りで悩む方もいるのではないでしょうか。資金繰りに苦労している場合、特に注目したいのが、振込やATM手数料など、口座の利用コストです。1回の手数料は少なくとも、利用機会が多いと額もかさんでしまいます。手数料については、振込手数料の優遇プランがないか確認しましょう。

例えば、GMOあおぞらネット銀行では、口座開設月の翌々月まで3ヶ月間は振込手数料が月20回まで無料です。また、同行と他行で振り込み手数料が違うので、わけて確認しておきましょう。併せて、口座維持にかかる費用も確認したいところです。

口座開設までのハードル

口座開設までのハードルは、金融機関によって異なります。例えば、ネット銀行などでは、最短即日で開設可能な法人口座もあります。一方で、審査が厳しい都市銀行などでは、長い場合で1ヶ月審査が必要になることもあります。大切なことは、開設まで時間がかかることを念頭に、スケジュールを組み立てることです。

また、融資対象にも注意しましょう。例えば、創業期の企業では信頼性が低く、都市銀行での法人口座開設はハードルが高いと言われています。また、信用金庫では営業エリア内に本店・支店がないと口座開設できません。

口座をスムーズに開設するためのポイントの一つが、必要書類を抜かりなく用意することです。商業登記簿謄本や定款、代表者の身分証明書など、不備があると審査落ちの要因となる場合もあります。また、事業内容や実態がわかりやすい材料を示すことも、審査落ちしない上で重要です。金融機関は、法人口座が犯罪に使われることを避けるために審査を行っています。事業計画書やホームページ、固定電話の設置など、事業活動内容や実態を明確に示せる材料を揃えておけば、口座開設までのハードルも下がる可能性があります。

サービス内容

金融機関によって対応するサービス内容は異なります。自社のニーズに合致したサービスがあるかどうかも、事前に把握しておくことが大切です。

▼想定されるシチュエーションとおすすめのサービス

シチュエーション サービス
急な入出金もあり得る 24時間当日扱いで振り込める
振り込む機会が多い
(卸売業や小売業など)
一括操作で複数の人や企業に振込ができる総合振込
インフラ代など、定期的に出金が必要 口座振替

おすすめの法人口座まとめ

法人口座を作れる金融機関の種類は、都市銀行・地方銀行・信用金庫・ネット銀行の4種類に大別されます。各金融機関にはメリット・デメリットが存在し、どのようなユーザーに向いているかも異なりますが、独立してすぐであれば、開設しやすいネット銀行がおすすめです。他にも、利用コストや口座開設までのハードル、サービス内容を比較し、自社にとって最適な法人口座を選択しましょう。

※本記事で紹介している金融機関からは、アフィリエイト広告の出稿を受けている場合があります。

よくある質問

Q1.法人口座を開設できる金融機関の種類は?

法人口座を開設できる金融機関の種類は、大きく分けて以下の4つです。各金融機関によって、メリット・デメリットがあり、口座開設がおすすめの法人は異なります。

  • 都市銀行
  • 地方銀行
  • 信用金庫
  • ネット銀行

Q2.法人口座を最初に開設する場合、特におすすめの銀行は?

法人口座を最初に開設する場合、特におすすめの銀行はGMOあおぞらネット銀行です。おすすめの理由は、以下の4つです。

  • 3ステップで法人口座を開設できる
  • 手数料や口座維持費用を抑えられる
  • 使いやすさと安全性を両立している
  • 創業期でもビジネスローンに対応可能

※本記事で紹介している銀行からアフィリエイト広告の出稿を受けている場合があります。

この記事の監修者

牛崎 遼 株式会社フリーウェイジャパン 取締役

2007年に同社に入社。財務・経理部門からスタートし、経営企画室、新規事業開発などを担当。2017年より、会計などに関する幅広い情報を発信する「会計ブログ」の運営責任者を継続している。これまでに自身で執筆または監修した記事は300本以上。

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