海外FX口座からの出金方法を比較!手数料やおすすめ業者も紹介
更新日:2024年08月30日
FXを海外口座で取引するときは、出金方法を事前に確認しておくことが重要です。この記事では海外FX口座からの出金の方法と注意点、安全性の高い海外FX業者の特徴、高額出金可能な5つのおすすめ海外FX業者5選を解説します。資産の一部を外貨で運用したいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。
目次
海外FXの入出金における基本ルール
海外FXとは、外国に本社があるFX会社のことです。日本で法人を作り金融庁に登録したうえでサービスを提供しているFX会社は、海外FXには該当しません。
海外FX口座と国内FX口座には取引方法にいくつかの違いがあるため、スムーズな投資を行うには相違点をあらかじめ押さえておくことが重要です。ここではまず、海外FX口座における入出金の基本ルールを確認しましょう。
入出金は同じ方法で行う
海外FX口座を利用するのであれば、原則として入出金は同じ方法で行う必要があります。仮に海外FX口座への入金をクレジットカードで行ったとすると、出金もクレジットカードで行わなければなりません。入金をクレジットカード、出金を銀行送金といった利用はできない点を押さえておきましょう。
このルールは、マネーロンダリングを防止するために設けられています。マネーロンダリングとは、資金洗浄のことです。架空口座や他人名義の口座で送金を繰り返したり、金融商品を購入したりすることで、資金の出所をわからなくするのです。FX会社は、FX口座がマネーロンダリングに利用されないよう、同じ方法でしか入出金ができないといったルールを定めています。
出金方法には優先順位がある
多くのFX会社が、海外FX口座からの出金において優先順位を設けています。複数の入金方法を利用している方は、以下の優先順で出金が行われることを押さえておきましょう。
- クレジットカード
- オンラインウォレット
- 海外銀行送金
仮にクレジットカードで30万円、オンラインウォレット(bitwallet)で10万円、海外送金で20万円の入金をしたとします。その後、50万円を出金するときには、クレジットカードから30万円、オンラインウォレットで10万円、銀行送金で10万円の方法で出金します。
なお利益の出金はFX会社からの指定がある場合を除き、クレジットカード以外の方法で可能です。任意の出金方法を選択し、手続きを進めてください。
出金できる口座は同一名義のみ
海外FX口座から出金する場合、出金先として指定できる口座は同一名義のものに限ります。このルールも、先述したマネーロンダリングを防止するために設けられています。そのため、第三者はもちろん、家族名義の口座への出金もできません。
出金口座の名義でトラブルになりやすいのが、ローマ字のスペルの不一致です。たとえ本人名義の口座だとしても、FX口座と出金口座のスペルが一致しない場合は、出金ができない可能性があります。出金申請する際にはあらかじめスペルを確認し、不一致の場合はスペルの修正を依頼することが肝心です。
多くの場合ボーナスは出金できない
多くのFX会社ではボーナスの出金ができない点も、気を付けたいポイントです。ボーナスとは口座開設や入金、取引などにおいて、特定の条件を満たしたときに受け取れるトレード専用資金をいいます。
ボーナスは現金ではなく、取引専用の資金です。そのためFX口座内で投資資金として利用できますが、原則としてボーナスで受け取った資金を引き出すことはできません。もしできたとしても、厳しい条件をクリアする必要があります。なお、ボーナスを元手に得た利益の出金は可能です。
海外FX口座からの出金方法
海外FX口座からの主な出金方法には、以下の6種類があります。
- クレジットカード・デビットカード
- ビットコイン
- bitwallet
- STICPAY
- 海外銀行送金
- 国内銀行送金
どの出金方法を選ぶかによって手数料や送金までの所要時間、出金限度額などが異なります。それぞれの特徴を確認し、取引スタイルに合った出金方法を選びましょう。
クレジットカード・デビットカード
クレジットカードで出金するポイントは、以下の5つです。
- 多くのFX会社で利用可能
- 手数料無料
- 着金までの所要時間はFX会社による
- 出金できるのは入金額まで
- 出金限度額が設定されている場合がある
クレジットカードおよびデビットカードでの入出金は手数料無料で、多くのFX会社が対応している送金方法の1つです。
クレジットカードやデビットカードでの入出金のポイントは、ショッピング枠(デビットカードの場合は利用可能枠)を利用して入金される点です。出金手続きはショッピング枠のキャンセルによる返金によって行われるため、入金額以上の出金はできません。
クレジットカードやデビットカードでの出金にかかる所要日数は、出金を申請するタイミングにより異なります。クレジットカード会社の締め日よりも前であれば、利用料の引き落としがされていないため、比較的早く返金を受けられます。一方、締め日を過ぎてしまったときには、すでに一旦引落が行われているため、返金までに時間がかかることは押さえておきましょう。
ビットコイン
ビットコインで出金するポイントは、以下の4つです。
- 手数料が安い
- 着金までの所要時間が短い
- 対応しているFX会社が少ない
- 価格変動がある
ビットコインによる出金の特徴は、手数料が安く取引が迅速な点です。早ければ数分、遅くとも当日中には送金が行われるため、速やかに入出金したい方にも使いやすい方法といえるでしょう。
ビットコインでの入出金は、価格変動がある点に注意が必要です。たとえば、10万円分のビットコインをFX口座に送金したとしても、値動きによって着金額は変わります。出金のタイミングによっては、損失を被るかもしれません。ビットコインで入出金をするのであれば、外貨と併せてビットコインの値動きも見たうえで手続きすることが重要です。
bitwallet
bitwalletで入出金するポイントは、以下の4つです。
- 出金手数料が明確
- 着金までの所要時間が短い
- 利益分だけの出金が可能
- 出金先は銀行口座のみ
bitwalletでの出金は、手数料が一律824円と明確です。多額の取引をしたいと考えている方は、bitwalletが選択肢となるでしょう。一方、少額出金の場合は手数料が割高になる可能性に注意が必要です。
出金申請から着金までは最短で即時、遅くとも数日以内に入金されます。また、クレジットカードやビットコインとは異なり、出金は入金額までといった制限がなく利益分の引き出しも可能です。
STICPAY
STICPAYは、国境がない世界初のオンラインウォレットです。STICPAYで出金するポイントには、以下の3つがあげられます。
- 日本語サポートがある
- 着金が早くATMでの引き出しが可能
- 手数料は出金方法や取引量によって変わる
STICPAYでの出金のポイントは、着金が早い点です。銀行口座やクレジットカードでの受取に加え、STICPAYカードを利用すれば世界のATMから現金を引き出せます。
STICPAYの手数料は、出金方法や取引量によって変わります。大きな額の取引を検討している場合は、手数料がかさむ可能性に注意が必要です。コストを抑えた取引を目指すには、手数料が一律のbitwalletと比較検討しましょう。
海外銀行送金
海外銀行送金で出金するポイントは、以下のとおりです。
- 多くのFX会社が対応している
- 手数料が高く送金に時間がかかる
海外銀行送金はインターネットが普及する前から利用されており、現在でも多くのFX会社が対応している方法です。FX会社が保有する海外の中継銀行を介し、国内銀行と海外FX口座間で資金のやり取りが行われます。
海外銀行送金では、受取手数料とリフティングチャージがかかります。そのため手数料が高めで、数千円程度必要なことは押さえておきましょう。また、着金までに数日~数週間かかるため、利便性が高い送金がしたいのであれば他の方法を選んだほうが良さそうです。
国内銀行送金
国内銀行送金で出金するポイントには、以下があげられます。
- 手数料が安く着金が早い
- 入出金ともに対応しているFX会社は少ない
国内銀行送金は海外FX会社が保有する国内銀行口座または、決済代行会社の国内銀行口座を介して国内銀行口座と海外FX口座間の送金を行う方法です。新たにオンラインウォレットを開設する必要がなく、取引がしやすい方法といえるでしょう。
国内銀行送金は手数料が数百円程度と安く、着金が早い点が特徴です。一方、対応しているFX会社が少ないため利用は限られています。
安全性の高い海外FX業者の特徴
ここでは、安全性が高い海外FX業者に見られる以下の5つの特徴を解説します。
- 金融ライセンス取得済み
- FX業者としての運用歴が長い
- サポートが手厚い
- 信託保全または資金保証を採用している
- 透明性の高いNDD方式を採用している
海外FX会社での投資は、先述したボーナスが得られるほかにも高いレバレッジをかけられる、ロスカット(一定額の含み損が発生したときに、損失がそれ以上拡大しないよう強制的に決済が行われる仕組み)されにくいなどの魅力があります。
一方で安全性が不安、どのFX会社を選べばよいかわからないと感じる方もいるでしょう。FX会社選びのポイントを押さえ、納得がいく海外FX投資をスタートしてください。
金融ライセンス取得済み
金融ライセンスを取得しているFX会社は、比較的安全といわれます。なぜなら、金融ライセンスを取得するには一定基準をクリアする必要があり、外部監査なども行われるからです。
金融ライセンスは、金融機関を監督する行政機関から付与されます。海外FX会社の多くは、主にイギリスやオセアニア、カリブ海など、日本以外の金融ライセンスを持っています。金融ライセンスによって取得難易度に差があるため、より信頼できるFX会社を選ぶのであれば保有ライセンスの種類まで確認すると安心です。
FX業者としての運用歴が長い
運用歴が長いことも、FX会社選びでは重要です。運用歴が長いFX会社であれば豊富な資金力があり、長きにわたり安定したサービスを提供していると考えられます。また、詐欺などを行う悪徳業者である可能性も抑えられるでしょう。
運用歴を見るにあたってはオフィスの所在地やサービスを展開している国の数、資本金なども併せて確認すると安心です。これらの情報をしっかりと開示しているFX会社は、透明性が高く信頼できると考えられます。
サポートが手厚い
海外FX会社を利用するのであれば、サポートの手厚さも確認したいポイントです。FX投資は、インターネット上でリアルタイムに売買を行います。投資スタイルや投資方針によっては、取引額が大きくなるケースも少なくありません。安心して取引するには、サポート体制が整った業者選びが肝心です。
特に、日本人スタッフが在籍している、日本向けのサービスを展開している、日本語のホームページがあるといった場合は、トラブル発生時にも安心して対処できるでしょう。
信託保全または分別管理を採用している
信託保全または分別管理を採用しているFX会社は、安全性が高いといえます。信託保全と分別管理の概要は、以下のとおりです。
- 信託保全:顧客から預かった資産の管理を第三者金融機関に委託する方法。FX会社が破綻した場合も、預けた資産は保護される
- 分別管理:顧客から預かった資産を、自社内における運営資金とは別の口座で管理する方法。FX会社が破綻しても、顧客の資金はある程度守られる
信託保全は主に日本のFX会社で採用される資金管理方法です。分別管理は、海外FX会社で多く選ばれています。
上記の保管方法に加えて、破綻したときに備え顧客の資産を保証する任意損害保険に加入しているFX会社もあります。FX会社を選ぶ際には、自身の資金がどのくらい守られているかも事前に確認すると安心です。
透明性の高いNDD方式を採用している
透明性の高いNDD(No Dealing Desk)方式を採用していることも、安全なFX会社の特徴です。FXの取引方法には、NDD方式とDD(Dealing Desk)方式があります。それぞれの概要を、以下で確認しましょう。
NDD方式 | DD方式 | |
取引方法 | 顧客の注文を直接インターバンクに流す | 顧客の注文をインターバンクに流す前にFX業者が仲介する |
FX会社が得られる利益 | スプレッドや手数料 | 顧客の損失(為替差損)も利益となる |
メリット |
|
|
デメリット | スプレッドが広め |
|
※スリッページ:注文レートと約定レートの乖離のこと
日本のFX会社はDD方式、海外のFX会社はNDD方式を多く採用しています。NDD方式は、FX会社と投資家の利益が相反しないため、より透明性が高い取引ができるといわれます。不透明な点を減らし安心して投資をしたいと考えるのであれば、NDD方式を採用するFX会社を選びましょう。
高額出金も可能!海外FX業者おすすめ5選
次に、高額出金も可能なおすすめの海外FX業者を5つ紹介します。
- XMTrading
- Exness
- TitanFX
- iFOREX
- AXIORY
前項で解説した5つの条件を満たしているかを確認し、納得がいくFX会社選びをしましょう。
XMTrading
項目 | 詳細 |
金融ライセンス |
|
運用歴 | 10年以上 |
サポート | 日本人オペレーターによる日本語サポート |
資金の管理方法 | 100%分別管理 |
取引方式 | NDD方式 |
参照:XM™/XMTrading™ (エックスエム)|日本語 FX口座開設のご案内
XMTradingは196ヵ国20言語でサービスを展開する、世界最大規模のFX会社です。10年以上の運用実績があり、日本人オペレーターによる日本語サポートが充実しています。
XMTradingは、キャンペーンも充実しています。2024年5月時点に開催しているキャンペーンは、以下のとおりです。
- 新規口座開設ボーナス:1万5,000円
- 入金ボーナス:100%+20%(上限あり)
- ロイヤルティプログラム:GOLDステータスプレゼント
Exness
項目 | 詳細 |
金融ライセンス |
|
運用歴 | 15年以上(2008年設立) |
サポート | 日本語カスタマーサポートあり |
資金の管理方法 | 分別管理 |
取引方式 | NDD方式 |
参照:Exness(エクスネス) | 日本語 FX口座開設のご案内
Exnessは2022年に月間取引高2兆ドルを達成し、アクティブトレーダー数が世界150ヵ国33万人を上回っていることからもわかるように、取引量が多く安定した取引環境を提供しているFX会社です。国内銀行送金をはじめ多くの入出金方法に対応しており、利用しやすいといえるでしょう。
幅広いニーズに対応した取引ツールやプラットフォームが用意されているため、投資初心者から経験豊富な投資家まで、どのような取引にも対応できるFX会社の1つです。
Titan FX
項目 | 詳細 |
金融ライセンス |
|
運用歴 | 10年(2014年設立) |
サポート | 年中無休の日本語サポート |
資金の管理方法 | 完全分別管理 |
取引方式 | NDD方式 |
参照:Titan FX
Titan FXは、24時間週7日の日本語サポート体制を用意しています。電話はもちろん、ライブチャットや電子メール、SNSメッセージングサービスによる問い合わせが可能です。
Titan FXでは、FXだけでなく仮想通貨や貴金属、株価指数、エネルギーなど、約180を超える銘柄に投資できます。ゆくゆくは幅広い金融商品を積極的に取引したいと考えているのであれば、Titan FXが選択肢となるでしょう。
iFOREX
項目 | 詳細 |
金融ライセンス | 英領バージン諸島金融サービス委員会 |
運用歴 | 28年(1996年設立) |
サポート | 日本語スタッフが対応 |
資金の管理方法 | 分別管理 |
取引方式 | DD方式 |
参照:iFOREX|株式・商品・指数・FXのオンライン取引をiFOREXで
iFOREXは、30年近くサービスを展開している老舗FX会社です。海外FX会社としては珍しく、DD方式を採用しています。そのためNDD方式を採用するFX会社よりもスプレッドが狭く、取引コストを抑えた投資が可能です。
AXIORY
項目 | 詳細 |
金融ライセンス | ベリーズ国際金融サービス委員会 |
運用歴 | 13年(2011年設立) |
サポート | 日本語サポートデスクを用意 |
資金の管理方法 | 信託保全 |
取引方式 | NDD方式 |
参照:AXIORY(アキシオリー)|業界最狭水準のスプレッドでFXトレードを体感
AXIORYは紹介する5つのFX会社のうち、唯一信託保全を採用しているFX会社です。そのため万が一FX会社が倒産しても、預けていた資金は全額返還されます。
約定率が高くスリッページが少ないため、短期売買による売却益の獲得を目指す投資スタイルの方に適したFX会社といえるでしょう。
海外FXから億単位の出金をする際に必要な手続き
一般的な外国為替取引とは異なりレバレッジをかけた投資ができるFXでは、場合によっては取引額が多額になるケースがあります。特に外国の金融ライセンスを保有する海外FX会社では、1,000倍以上のレバレッジをかけられることも多く、値動き次第では大きな利益を得られる可能性もあるでしょう。
ここでは、海外FX会社から億単位の出金をする際に必要な手続きを解説します。海外FXをスタートするのであれば、知識として持っておきましょう。
海外FX業者側の手続き
億単位の資金の出金に際し海外FX会社で必要な手続きは業者によって異なりますが、一般的には以下のいずれかの対応を求められるようです。
- 複数回に分けての出金
- 追加書類の提出
- 特別な手続きは不要
出金額が億単位になったとしても、特別に難しい手続きが増えることはありません。しかし追加の書類提出を求められたり、出金回数が増えたりする可能性もあるため、事前にFX会社に確認すると安心です。
日本の銀行側の手続き
海外FX口座と国内口座で3,000万円相当額を超える資金を送金する場合、外為法第55条の規定に基づき取引銀行の窓口で報告書を出す必要があります。
提出書類のフォーマットや記入方法は、日本銀行のホームページからダウンロードできます。多額の資金の入出金予定があるときは、計画的に書類を作成しましょう。書類の作成に不安がある場合は、取引を希望する銀行窓口に問い合わせてください。
参照:財務省|日本と海外との間の送金を行う際に必要な手続はどうなっていますか
知っておきたい海外FXの出金に関する注意点
最後に、海外FX会社を利用するにあたり知っておきたい出金に関する注意点を3つ解説します。出金がスムーズに行われないと、必要な資金が適切なタイミングで手元に用意できないといった事態になりかねません。計画的な資産運用のためにも、出金に関する注意事項は覚えておきましょう。
高額出金できない銀行がある
国内の銀行のうち海外FX会社からの高額出金に対応していない銀行は、資金の受取ができないため注意が必要です。海外からの送金の可否を確認するには、SWIFTコードをチェックしましょう。
SWIFTコードとは、世界の主要金融機関が加盟する銀行間通信網(SWIFT)において銀行を特定するコードで、8桁または11桁のアルファベットと数字で表されます。このSWIFTコードがない銀行は、海外FX業者からの送金を受けられません。
特にイオン銀行やセブン銀行、PayPay銀行といったネット銀行はSWIFTコードがないまたは、あっても海外からの送金を受け付けていないケースが多いです。FX投資にネット銀行を利用したいと考えている方は、海外からの送金を受け付けているかを事前に確認しましょう。
出金を拒否されるケースがある
以下のケースでは、FX会社からの出金を断られる可能性があります。
- 入金と異なる方法で出金しようとしている
- 出金先の口座情報に誤りがあり本人確認ができない
- 利用規約に違反した行為や取引をしている
先述のとおりマネーロンダリング防止の観点から、海外FX会社のほとんどは入金と同じ方法でしか出金ができません。またローマ字のスペルミスといった口座情報の誤りがある場合も、出金できない可能性があります。
そのほか利用規約に違反した行為や取引があるときも、出金申請が取り消されるケースがあります。一例を以下で確認しましょう。
- 裁定取引(アービトラージ)を行った
- 複数口座間で両建て取引をした
- 遅延やレートエラーを狙った取引
- 経済指標発表時のハイレバレッジ取引
- ボーナスを悪用した取引
アービトラージとは、ボーナスや業者間の価格差を利用してリスクを取らずに利益を得る取引です。アービトラージや複数口座間での両建て取引は、多くのFX会社が禁止しています。
サービス停止により出金不能となるリスクがある
何らかの理由でFX会社のサービスが停止している場合も、出金不能となる可能性があります。FX会社がサービスを停止すると出金ができなくなるだけでなく、全ポジションの強制決済や新規発注の停止が行われるかもしれません。
過去には「GEMFOREX」がすべてのサービスを停止したことで、一部のユーザーが出金できなくなるといった事態が発生しました。サービス停止の原因は、ボーナスアービトラージの被害を受けたことと、決済代行業者による持ち逃げ・未払いが起きたことといわれます。
GEMFOREXがサービスを停止したことにより、出金不能以外に以下の問題が発生しました。
- 全ポジションが強制的に決済された
- 新規発注が停止された
- 資産がGBONDに変換された
サービス停止により投資家は、取引中のすべてのポジションの決済を余儀なくされました。中には望まないタイミングでの決済となり、損失を被った方もいたようです。
またGEMFOREX口座内にあった資産は、GEMFOREXの事業を継承したGALAXYDAOが発行するトークン「GBOND」に変換されました。トークンは現金に換えられないため、現在の資産としての価値はほとんどないとされています。
このようにFX会社がサービスを停止すると、資金の出金ができなくなるだけでなく損失を被る可能性があります。リスクを回避するためには前述したポイントを確認することで安全性の高い業者を見極め、利用することが大切です。また、定期的に出金してFX口座に多額の資金を入れたままにしないことや、FX会社の情報収集を欠かさないことも、リスクを抑えた海外FX投資では重要になります。
海外FX口座からの出金まとめ
海外FX口座からの出金は、クレジットカードやビットコイン、bitwallet、銀行送金などで可能です。選ぶ出金方法によって手数料や着金までの所要日数、出金限度額が異なるため事前に確認し自身に合ったものを選びましょう。
また出金方法には優先順位がある、出金できる口座は同一名義のみといったルールもあるため、事前に押さえておくことが重要です。
取引違反がある場合などを除き、海外FX口座から出金を拒否されることは原則としてありません。しかし何らかの理由でFX会社のサービスが停止したときには、出金不能となるケースがあります。また、取引が制限されることで、思わぬ損失を被るかもしれません。リスクを抑えたFX投資を目指すためには、安全性が高いFX会社を選ぶことが重要です。
安全性が高いとされるFX会社を見極めるポイントには、金融ライセンス取得の有無や運用歴の長さ、分別管理の有無、NDD方式を採用しているかなどがあげられます。いくつかのFX会社を比較検討し信頼できる業者を選ぶことで、納得がいく海外FX投資を実現しましょう。
この記事の監修者
牛崎 遼 株式会社フリーウェイジャパン 取締役
2007年に同社に入社。財務・経理部門からスタートし、経営企画室、新規事業開発などを担当。2017年より、会計などに関する幅広い情報を発信する「会計ブログ」の運営責任者を継続している。これまでに自身で執筆または監修した記事は300本以上。
運営企業
当社、株式会社フリーウェイジャパンは、1991年に創業した企業です。創業当初から税理士事務所・税理士法人向けならびに中小事業者(中小企業および個人事業主)向けに、会計ソフトなどの業務系システムを開発・販売しています。2017年からは、会計・財務・資金調達などに関する情報を発信するメディアを運営しています。
項目 | 内容 |
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会社名 | 株式会社フリーウェイジャパン |
法人番号 | 1011101045361 |
事業内容 |
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本社所在地 | 〒103-0006 東京都中央区日本橋富沢町12-8 Biz-ark日本橋6F |
所属団体 | 一般社団法人Fintech協会 |
顧問弁護士 | AZX総合法律事務所 |