繰越商品を使った仕訳(期末棚卸)

前回のブログでは、商品売買を「仕入」「売上」「繰越商品」の3つの勘定に分けて仕訳する「三分法」を説明しました。今回は、「繰越商品」という勘定科目を使った期末棚卸の仕訳について。この棚卸をすることで、売上原価の準備ができます。※2017年5月5日に更新

決算時に売上原価を計算するための「繰越商品」

繰越商品とは、前期から当期に、または当期から次期に繰越される商品(在庫)のこと。当期の期首にある、前期末からの繰越商品を「期首商品棚卸高」といい、当期末に残っていて次期へ繰越す商品を「期末商品棚卸高」といいます。繰越商品は、貸借対照表の資産です。「棚卸」とは、実際に在庫を数えることをいいます。

  • 売上原価

    売上原価とは、販売した商品・サービスを作るのに、または仕入れるのに使った費用です。

    【売上原価を求める公式】売上原価 = 期首商品棚卸高 + 当期商品仕入高 - 期末商品棚卸高

  • 売上総利益

    売上総利益は、いわゆる粗利益のことです。決算では、当期の商品売買によって得られた売上総利益を算出します。

    【売上総利益を求める公式】売上総利益 = 売上高 - 売上原価

※参照:粗利(売上総利益)

期末棚卸の仕訳

具体例を挙げて、仕訳を説明します。

例)期首商品棚卸高が200,000円で、期末商品棚卸高が240,000円

【前期末から残っている在庫(期首商品棚卸高)を当期の仕入高に加えるときの仕訳】
借方 貸方
仕入 200,000円 繰越商品 200,000円

在庫という資産が減少して仕入という費用が増加したため、借方に仕入、貸方に繰越商品を記入します。

【当期末に残った在庫(期末商品棚卸高)を、当期の仕入高から引くときの仕訳】
借方 貸方
繰越商品 240,000円 仕入 240,000円

在庫という資産が増加して仕入という費用が減少したため、借方に繰越商品、貸方に仕入を記入します。

ちなみに、当期の仕入が500,000円だった場合の売上原価は、以下の計算で求められます。
売上原価 = 200,000円 + 500,000円 - 240,000円 = 460,000円

まとめ

商品ひとつずつの売買損益を計算する分記法より、三分法のほうが簡単に売上総利益を把握できます。もちろん、どちらがよいかを選ぶのは皆さんです。実際に会計ソフトに入力するなどして、比べてみてください。

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