手元流動性比率

手元流動性比率とは、安全性の財務分析の中で、短期の支払能力を分析できる指標です。短期安全性の分析では「流動比率」や「当座比率」も使いますが、より厳密な分析をする場合には手元流動性比率を用いる場合があります。※2017年11月6日に更新

手元流動性とは

手元流動性とは、流動資産の中でも「すぐに使える現金、取り崩してすぐに現金化できる資産」のこと。計算式は以下のとおりです。

手元流動性の計算式

手元流動性 = 現金 + 預金 + 短期有価証券(1年以内に換金できる有価証券)

手元流動性から分かること

手元流動性は、現金、預金、有価証券(償還期限もしくは売却期限が1年以内を予定しているもの)の合計額であり、つまり、現預金と換金性の高い資産がどのくらいあるのかを表しています。支払能力を分析する際には、以下の手元流動性比率を使いますが、手元流動性比率のことを手元流動性と呼ぶ場合もあります。

手元流動性比率とは

手元流動性比率とは、会社の短期的な支払能力(短期安全性)を分析する際に用いる経営指標のひとつです。手元流動性を月商で割ると求められます。

手元流動性比率の計算式

手元流動性比率 = 手元流動性 ÷ 月商

※月商:年間の売上高 ÷ 12

手元流動性比率から分かること

手元流動性比率は、1ヶ月の売上代金を回収できるまで、手元の資金でまかなえるのかを表しています。短期安全性を図るための指標としては、流動比率や当座比率、自己資本比率などがありますが、短期的にもっとも重要なのが手元流動性比率です。手元流動性では、当座資産には含まれている「売掛金」が除外されています。なぜなら、売上代金の回収は得意先の支払能力に依存するため、売掛金は換金性が高いとは言えないからです。つまり、手元流動性比率→当座資産→流動比率の順序で、より厳密に短期の支払能力を分析できることになります。

手元流動性比率の目安

会社の規模や業種によって異なりますが、一般的には手元流動性は大企業で1ヶ月分を上回る程度、中小企業で1.5ヶ月分程度を確保できていれば、安全性があると判断されます。

手元流動性比率は高いほど良い?

手元流動性比率は、高ければ高いほど良いわけではありません。手元流動性比率が高い会社は安全性は高いと言えますが、裏を返せば手元の資金を寝かせていると捉えることもできます。安全性を確保しつつ、余裕のある資金を有効活用して利益を増やすための投資をするなど、バランスが大事になります。手元流動性比率は、適正な水準を維持しましょう。

まとめ

  • 手元流動性とは、会社の短期安全性を分析する経営指標。

    手元流動性 = 現金 + 預金 + 短期有価証券(1年以内に換金できる有価証券)

  • 手元流動性比率も会社の短期安全性を分析する経営指標で、手元流動性を月商で割って求める。
  • 手元流動性比率は、流動比率や当座比率よりも厳密に、短期の支払能力を分析できる指標。

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