約束手形(支払手形・受取手形の仕訳)

商品売買などの取引の際は、現金ではなく「手形」で決済されることがあります。手形には「約束手形」と「為替手形」の2種類がありますが、今回は、とくに使用頻度の高い約束手形について。小切手との違いや、受取手形と約束手形を使った仕訳を解説します。※2017年8月14日に更新

約束手形とは?

約束手形とは、手形の振出人(支払人)が、代金の受取人に対して、所定の期日に決められた金額の支払いを約束する証書のことです。手形は、一般的に「売掛金」や「買掛金」よりも支払期日を先延ばしにできます。そのため、手元の現金が少ない場合などでも、支払期日まで余裕を持ってお金の準備ができるという特徴があります。

手形と小切手の違いは?

手形と同様、お金の代わりに取引に使われる代表的な証書に、「小切手」があります。この両者の大きな違いは「現金化できるタイミング」です。手形は、期日にならないと決済できないのに対し、小切手は受け取った時点から決済が可能です。そのため、小切手を振り出す際は、その時点で当座預金に当該金額以上のお金を預けておく必要があります。※例外:手形割引

約束手形を振り出した際の仕訳(支払手形)

「満期日に所定の金額を支払う義務」のことを「手形債務」といい、「支払手形」という勘定科目で表します。約束手形を振り出した場合、手形債務が発生し、貸借対照表負債が増えると考えるため、貸方に支払手形勘定を記入します。

例)10,000円の商品を仕入れ、約束手形を振り出して支払った場合

手形を振り出したときの仕訳

借方 貸方
仕入 10,000円 支払手形 10,000円

約束手形を振り出した場合、手形債務が発生し負債が増えると考えるため、貸方に支払手形勘定を記入します。

手形が決済されたときの仕訳

借方 貸方
支払手形 10,000円 当座預金 10,000円

支払いが完了したことで負債がなくなるため、借方に支払手形勘定を記入します。そして、手形が決済されると口座から引き落とされるため、貸方に当座預金を記入します。

約束手形を受け取った際の仕訳(受取手形)

「満期日に所定の金額を受け取る権利」のことを「手形債権」といい、「受取手形」という勘定科目で表します。約束手形を受け取った場合、手形債権が発生し資産が増えると考えるため、借方に受取手形勘定を記入します。

例)10,000円の商品を販売し、約束手形を受け取った場合

約束手形を受け取ったときの仕訳

借方 貸方
受取手形 10,000円 売上 10,000円

約束手形を受け取った場合、手形債権が発生し資産が増えると考えるため、借方に受取手形勘定を記入します。そして、代金の受け取りが完了したことで資産がなくなるため、貸方に受取手形勘定を記入します。

手形を決済したときの仕訳

借方 貸方
当座預金 10,000円 受取手形 10,000円

代金の受け取りが完了したことで資産がなくなるため、貸方に受取手形勘定を記入します。そして、当座預金に入金されるため、借方に当座預金を記入します。

まとめ

今回は、商品代金を先の期日に支払うことを約束する「手形」について解説しました。使い方によってはとても便利な手形ですが、もし不渡手形を出してしまうと、会社やお店の信用低下は避けられないため、十分な注意が必要です。日々、健全な資金繰りに努めるのはもちろん、決済日の前に口座の残高確認を怠らないようにしましょう。

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